2007/11/30 金曜日

東京高裁も「差し止め」認める 県は直ちに富津の産廃処分場の設置許可を取り消せ

カテゴリー: 活動日記

● 廃棄物処理法の不備と安定型最終処分場に有害物混入の不可避が明らかに

28日、富津市田倉に計画されている安定型最終処分場の建設をめぐる控訴審判決で東京高裁は原告住民の訴えを認め、一審に続き建設差し止めを支持した。
28日夕に千葉県弁護士会館で開かれた原告及び弁護団による記者会見を傍聴した。弁護団は、判決について「仮に廃棄物処理法で規定する許可条件を満たしていても安定5品目とその他を区別することはできず有害物質の混入は不可避であり地下水の汚染の危険性があることを認め、住民の地下水を飲む権利と対比して判断したものだ」「高裁段階で全国で初めて安定型処分場の危険性を認めたもので廃棄物処理法の改正を迫る大きな意味を持つものだ。安定型処分場は廃止すべきだ」と語った。

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建設計画が持ち上がった20年前からずっと闘ってきた原告の方々は、「県はすみやかに設置許可を取り消してもらいたい」「当時生まれた子供が20歳になった。生まれ育った故郷の自然を子供たちに伝えていきたい。裁判でしか生活権が守れない」「これ以上住民を苦しめる計画がないようにしてもらいたい」「今後、家の近くに許可しないようにしてもらいたい」などと話した。

県は直ちに富津の産廃処分場の設置許可を取り消すとともに、少なくとも今後の安定型最終処分場の設置は凍結とし、水源地等への立地規制を制度化すべきである。環境アセス条例、景観条例、水源地保護条例、など駆使すれば困難ではないと思う。ここでも堂本知事の根本姿勢が試される。

● 大木戸町残土処分場を再視察

29日午前は、緑区大木戸町の残土処分場を残土産廃ネットちばの藤原代表、井村事務局長、地元の方の総勢7名で視察した。私は8月22日に福谷章子市議と視察したので2度目だ。その感想は8月23日のブログに記した。
3ヶ月前と比較すると残土の山が高くなったこと、表面を覆う灰色と言うより黒い土壌改良剤が目立つことだった。今年3月に許可された63000立方メートルに加えて、6月には50000立方メートルの追加の申請がされ、その分が「先行」しているとのことだった。

建設現場が少ないとかで1日約50台のダンプが出入りするとのことだが、それでも視察中の40分程度の間にもひっきりなしにダンプの出入りがある。
今後の検討確認事項として
・土壌改良剤の品質と行政による確認の実態
・同行した市の担当者の話では週に1~2回パトロールしているというが、許可前にもかかわらず残土搬入が「先行」する実態が見られることから、市のパトロールの実態
などが挙げられる。

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2007/11/28 水曜日

請願者は県議会常任委員会での意見陳述を申し出よう 

カテゴリー: 活動日記

緑区大椎台自治会で生ごみ分別回収はじまる

昨日27日から私の居住する大椎台自治会(870世帯)で千葉市による家庭生ごみの分別回収のモデル事業が始まった。焼却ごみを1/3削減して清掃工場を3工場から2工場する施策の一環である。生ゴミは市内の民間業者に持ち込まれメタンなどの可燃ガスとして利用される。大椎台自治会ではゴミ専門委員会や部会をつくり十数年来、集団回収に取り組み、また自治会有志で4年近く地域型生ゴミリサイクル事業にも取り組んできた。
初日の昨日は、千葉市の報告によれば約半数の世帯から生ゴミ880kgが分別収集されたそうだ。家庭ので分別の手順は、①生ゴミを分別し水切りする→②カラス避けの黄色のポリエチレンの袋に移す→③ポリバケツに保管→④分別回収(ステーション回収)時に可燃ごみの右側に生ゴミを袋ごと出す→④収集業者回収(様子を見て水掛、デッキブラシによる清掃、消臭剤散布を実施)、である。

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4年間実施した地域型生ゴミリサイクル事業の生ゴミ処理機と作業の様子

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(写真をクリックすると大きくなります)

● 県議会あり方検討委員会開催
政務調査費使途基準について市民ネット提言書を提出

27日午後、千葉県議会あり方検討委員会が開かれ、各委員会活動について検討されました。市民ネットワークは委員会活動の活発化にむけて
①  付託案件優先ではなく、所管事務調査も充実させること。
②  執行機関の説明に頼るのではなく、独自の審査機関として請願者や専門家など参考人による意見陳述や現地調査などによる多面的な審査を行うこと。
③  議員相互の討論を通じて合意形成を図ること。
④  インターネット中継を実施すること。
の4項目を提言(http://www.ken-net.gr.jp/pdf_gikai/31.pdf)していたが、①~③は現状でも可能で何ら障害がないこと、④は費用なども含め今後検討することが自民党委員も含め確認された。
請願者は、さっそく開会中の12月議会で各委員会での意見陳述を申し出ていただきたい。
一方、市民ネットワークは27日、県議会あり方検討委員会あてに以下の「政務調査費の使途基準についての提言」を提出した。

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千葉県議会あり方検討委員会
委員長 田中宗隆 様
政務調査費使途基準についての提言

政務調査費は、地方自治法及び政務調査費の交付に関する条例の規定に基づき、議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として交付されるものである。
したがって、交付された政務調査費は、調査研究活動に要する経費に対して適切に充当されるべきものであり、何よりも県民の理解を得るものでなければならないと考え、現在の千葉県の使途基準を以下のように改善すべきと提案する。
* 使途基準の見直しにあたっては、関係する判例、他自治体の先進的な動向などを踏まえたものであること。
* 調査報告書
① 政務調査(視察、研修会、講演会、意見交換会)終了後は調査報告書を提出し、日時、場所、目的、経費の内訳などを明確にする。
* 第三者機関によるチェック
① 定期的に第三者機関による政務調査費使途のチェックを実施する。
* 現地調査の旅費
① 交通費にはグリーン料金やスーパーシート代を含まない。
② 宿泊費は上限を設定する。
③ 海外研修については、飛行機はエコノミーとし、支度料は廃止する。
* 事務所費
① 事務所名、所在地、床面積などを記載した事務所台帳を作成する。
② 賃貸事務所の場合は、賃貸借契約の写しを添付する。
* 飲食費
① 飲食費の支出は原則禁止とする。

平成19年11月27日    大野博美、川本幸立(市民ネットワーク)
吉川 洋(無所属市民の会)

2007/11/27 火曜日

「とけ・九条の会」講演会で元皇軍兵士の加害の証言を聴く

カテゴリー: 活動日記

 25日午後のとけ・九条の会の講演会「あなたは戦争を知っていますか?~中国で『三光作戦』に参加した元兵士の証言」には会場一杯の50名近い方が来られた。この12月で87歳になる元皇軍兵士の坂倉清さんから、中国華北で自ら関与した「殺しつくす」「焼きつくす」「奪いつくす」という三光作戦、仲間が次々と亡くなったシベリア抑留生活、中国・撫順の日本戦犯管理所での体験を約1時間半程聴いた。

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坂倉さんは子どものころに受けた軍国主義の教育で兵隊に憧れ、「軍人勅諭」で天皇のために死ぬこと、「戦陣訓」で自決することを叩き込まれた、軍隊は人殺しの訓練をするところだと語った。
最後に、「戦争は無残なものです」「戦争から良いことは生まれてきません」「戦争の兆しがちょっとでも見えたら、すぐ消しましょう」と訴えた。
自らの加害行為にしっかり向き合う勇気と姿勢にうたれた。

ヒトの皮膚からの「万能細胞」の危うさ
● 「万能細胞」と生命の動的平衡

ヒトの皮膚からの「万能細胞」(人工多能性幹細胞=iPS細胞)について、胚(はい)性幹細胞(ES細胞)による研究に反対してきたローマ法王庁の生命科学アカデミー所長が「人(受精卵)を殺さず、たくさんの病気を治すことにつながる重要な発見だ」と称賛したと報じられている。(11月24日「毎日」朝刊) 「万能細胞」については11月21日のDNA問題研究会、24日のバイオハザード予防市民センターの幹事会で話題となったが、以下のことが指摘された。

・自己完結し「自己決定」する、倫理問題は受精卵の有無だけの問題か?
・試験管の中での実験が、体内でどうなるか不明だ。
・がん化を促すレトロウイルスや初期化に使う遺伝子にはがん遺伝子も含まれる。無限増殖性を持つがん細胞よるがん化の可能性がある。
・DNAだけでなくRNAの関与も考慮しなければならない。安全性を無視した粗雑な技術だ。
・皮膚細胞の免疫性や老化の影響はどうか?
・卵細胞→皮膚とは逆をたどることになる。時間と言う概念のない機械的な技術だ。
・遺伝子治療がツールの一つとして使われている。
・格差社会の中で富裕層のための技術となる。

DNA問題研究会でAさんは、「万能細胞」技術について、ルドルフ・シェーンハイマーの「生命とは動的平衡にある流れ」にあるという動的平衡系がまったく考慮されていないことを指摘した。

この動的平衡理論を紹介した福岡伸一氏(青山学院大学教授、分子生物学)は著書「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書)を次の言葉で結んでいる。

「生命という名の動的な平衡は、それ自体、いずれの瞬間でも危ういまでのバランスをとりつつ、同時に時間軸の上を一方向にたどりながら折りたたまれている。それが動的な平衡の謂いである。それは決して逆戻りのできない営みであり、同時に、どの瞬間でもすでに完成された仕組みなのである。
これを乱すような操作的な介入を行えば、動的平衡は取り返しのつかないダメージを受ける。もし平衡状態が表向き、大きく変化しないように見えても、それはこの動的な仕組みが滑らかで、やわらかいがゆえに、操作を一時的に吸収したからにすぎない。そこでは何かが変形され、何かが損なわれている。生命と環境との相互作用が一回限りの折り紙であるという意味からは、介入が、この一回性の運動を異なる岐路へ導いたことに変わりはない。
私たちは、自然の流れの前にひざまずく以外に、そして生命のありようをただ記述すること以外に、なすすべはないのである。」(284-285頁)

2007/11/23 金曜日

転落事故が相次ぐ高校校舎は欠陥建築ではないか?! BSE問題で全国自治ネットワーク会議はどこを向いているのか?!

カテゴリー: 活動日記

 昨日22日は午前、福谷章子市議、みどりネットの藤田代表らとともに緑区役所を訪問し、市民ネットワーク来年度予算要望の緑区に関係する項目~自転車対策、交通、公園管理、防災、保健福祉センターなど~について緑区長らと意見交換した。市から区への予算、権限の移譲は進められるべきだが、それと並行して市民参加による意思決定システムの整備が不可欠であることを感じる。

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● 県立高校校舎転落事故現場を視察 これは欠陥建築ではないか?!

午後は、この5年間で11件(うち死亡が3件)も起きている県立高校校舎からの生徒転落事故の現地視察のため、県立船橋芝山高校(今年5月死亡事故)と県立磯辺高校(04年6月事故、05年9月死亡事故)を訪問した。教育庁本庁の4名と学校長、教頭、事務長らから説明を聞き、現状の対策を確認した。

3階以上の教室の外窓に転落防止の手すり(設置上端高さ115cm、腰壁高さ90cm)1本が設置され、庇に出入り禁止のシールなどが貼られていた。教育委員会会議や議会答弁でハード的対策をとることが困難であることの理由として挙げていた建築基準法(採光面積、非常用進入口の設置条件)の規定は大した障害とならないことがわかった。

転落事故のハード面の一番の要因は庇(実質は転落防止柵のないバルコニーに等しい)の存在であり、その意味で安全への配慮を欠いた欠陥建築物と言えると思う。手すり一本の設置は安全確保への第1歩であるが、教育庁担当者によれば、すべての県立学校に設置するには8000万円~1億円の予算が必要といい、財政難の折、3~4年かけて整備する予定という。大規模公共事業や入札制度の見直しで、費用を捻出することは困難ではなく、直ちに安全対策をとることに反対する県民はいない。ここでも堂本知事の判断が問われる。

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(クリックすると大きな画像が見られます)

●BSE問題 全国安全自治ネットワーク会議 なぜ未解明部分に関する研究の推進を求めないのか?!

23日の「毎日」朝刊によれば、全都道府県と2政令指定都市の食に関する実務担当者が集まる「全国食品安全自治ネットワーク会議」が都内で開かれ、BSEの全頭検査継続について2~3県を除く全担当者が「科学的に意味のない生後20ヶ月齢以下の検査を続ける必要はない」との意見が大勢を占め、「今後、消費者らに検査の科学的意味を伝える必要がある」ことを確認したという。会議は非公開で、会議後の会見で議長役の群馬県食品安全会議事務局長は「実務者レベルの科学的判断と世論の動向を気にする政策判断の開きが大きいことが分かった」と述べた。

10月15日のブログでも触れたが、私が所属するバイオハザード予防市民センターは今日まで声明や意見書で、生命の尊重と予防原則の立場から、BSEの基礎研究や疫学が不十分な状況にある中、「政府は、人権や基礎データの欠如などを無視した『リスク科学論』を排し、科学的解明のために数多くの未解明事項に関する研究、検討に精力的に取り組むこと」を求めてきた。千葉県において20日月齢以下の検査に要した費用は18年度は200万円であり、全頭検査費用の6%に過ぎない。「科学的判断」を強調するなら未解明部分に関する研究の推進をこそ強く求めるべきである。

2007/11/22 木曜日

 学芸会と八百長の運動会~国民保護共同実動訓練  非意図的な化学、生物、放射性物質による災害に備えることが「国民保護」の基本

カテゴリー: 活動日記

 昨日21日は、爆破テロと化学テロを想定した「千葉県国民保護共同実動訓練」が実施されたので、千葉県庁内に設置された県対策本部と合同対策協議会、千葉中央埠頭での化学テロ対応活動と武装グループ鎮圧活動の様子を視察した。夜は、都内で開かれたDNA問題研究会に参加し、21日朝刊各紙の一面を賑わした「ヒト皮膚から万能細胞」などについて意見交換した。

対策本部でのトップダウンの作業状況、議会答弁を思わせる合同対策協議会のやりとりなど、実動訓練を視察しながら感じたことは、税金を使って実効性のない「学芸会と八百長の運動会」を行っているということである。一番の効果は、参加した職員などに根拠不明の「テロへの備え」の意識を植え付けたことだろう。また、自衛隊が跋扈する様子に違和感を覚えた。

テロに対しては警察力で対応するものであり、軍隊は本来不要である。また、化学物質、生物物質、放射性物質への対処はそれらによる非意図的な災害(地震、火災時を含む)への備え(発生後の対処のみならず平時の対策)をきちんとしておけばテロについても対応できるものと考える。例えば生物災害の例でいえば、今夏に発生した英国での口蹄疫の突発とそれへの防疫体制が参考になる。(バイオハザード予防市民センター会報46号参照)むしろ、テロを前提とした治安を優先する対策よりも、市民の安全は確保される。

県は、壮大な学芸会の実施で職員や県民に「テロへの備え」の意識を植え付けるのではなく、化学物質、生物物質、放射性物質を扱っている施設からそれらが周辺地域へ漏洩した場合の備え、予防策などをまず整備することを考えるべきである。

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2007/11/20 火曜日

夕張が問いかけるもの

カテゴリー: 活動日記

 本日20日は私の55歳の誕生日、1年前の11月20日と同様、立教大学池袋キャンパスで関礼子准教授の講義「環境社会学」のゲストとしてスピーチする。2005年6月12日に新潟市内で開かれた新潟水俣病40周年の集いで関さんと席が隣り合わせとなったのがきっかけだ。本日は90名程の学生を相手に「安全性を真に保障する社会システムと市民の役割」をテーマに「バイオハザード(生物災害)予防」と「自治体破綻と地方議会・議員・選挙の実態」の2つの面から話をした。
 
 土気と池袋の往復の電車の中で、「自治体破綻」し財政再建中の夕張を特集した「月刊・自治研」07年11月号を読む。職員の年収は平均4割から5割近く減収し、退職手当も最大4分の1に減、06年4月時点で262人いた夕張市職員は07年7月には125人となった。このままでは夕張は再建期間の18年で353億円を返済するためだけに存在する団体になりかねないという。

 再建計画について「借金の返済財源のほとんどを『人件費削減』に求めるこの計画を、そのまま『着実に実行していく』とどうなるのか?今なお、退職者が続々と出ている現状を、このことに照らし合わせて、今から考えていかなければ、夕張から行政が消えるのでは?『夕張に自治はない!』とする国・道の言い分ではなく、本当に行政がなくなってしまうということを真剣に考えるべきではないか?」(市職アンケート)という夕張市職員の悲痛な訴えに、地方自治、市役所そのものが崩壊の危機にあることを感じる。その夕張にまったく必要性のない当初予算1600億円のダムが建設中という。ならば、建設を中止し、その一部を夕張にまわせばよいと思う。

 帰途、土気のブックオフで、「現代日本のリズムとストレス」加藤哲郎著・花伝社、「日本という国」小熊英二著・理論社、「わが人生記」渡邉恒雄著・中公新書ラクレ、「憲法『押しつけ』論の幻」小西豊治著・講談社現代新書、「脱フリーター社会」橘木俊詔著・東洋経済を購入する。

2007/11/19 月曜日

千葉県の高落札率は地方自治法第2条に反する 大網白里町萱野の谷津

カテゴリー: 活動日記

 19日午前中、大網白里町の萱野の谷津を地元の方にご案内いただいた。この谷津を残土処分場にしようとして業者が動き回っているとのこと、場所は水源地で下流ではコメ作りが行われている。越智町の大藪池谷津もいいが、それを凌ぐ魅力を感じた。

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●公共工事費は積算段階で高めに設定されている

05年度に長野県や宮城県は平均落札率で80%を切った。これが適切だというなら、そもそも予定価格そのものが20%程度高めに設定されていることになる。
これについて「都市問題」07年3月号(財)東京市政調査会で北沢栄氏(ジャーナリスト・東北公益文科大学大学院教授)が、「『得になるカラクリ』からの脱却と入札改革」の一文で次のように指摘している。

「筆者がこの問題を5年前に調査したところ、国土交通省が天下り先の公益法人の調査機関を使って、公共事業費をつり上げている疑惑が浮かび上がった。
役所は公共工事の予算を見積もる際、2つの資料(川本注-月刊誌『積算資料』(財)経済調査会、月刊誌『建設物価』(財)建設物価調査会)をもとに積算し、業者も積算に同じ資料を使う。(中略)調査方法が地域の業界団体や組合、有力メーカーから建値を聞く、などお座なりなため、表示価格は明らかに業界の都合のいいように実勢よりも『高め』に誘導されている。

当の財団職員によると、調査時点で市場の実勢価格は土木関連で表示価格より3割、コンクリート製品で4割相当安かった。
このように、公共工事費は積算段階で高めに設定されていたのである。」

地方自治法第2条には「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」という規定がある。07年1月、公正取引委員会が、中央官庁としては初めて官製談合防止法を適用することを決定した国土交通省発注の水門工事をめぐる官製談合事件では、談合にかかわった企業23社のうち19社にOB計67人が天下りしていたという。地方自治法第2条を遵守しようとすれば、天下りにもメスを入れる必要がある。

2007/11/18 日曜日

莫大な借金~千葉県、千葉市なぜこんな財政状況になるまで放っておかれたのか? 緑区元県議ら利権派議員の責任が厳しく問われるべき

カテゴリー: 活動日記

 本日18日午前中は佐倉で大野博美県議の県政報告会、午後は土気で福谷章子市議とのみどりネットの報告会に参加し、県議会決算審査特別委員会の審査で明らかになったことを中心に報告した。

 千葉市は借金総額1兆3150億円(一人当たり145万円)、実質公債比率24.8%であるにもかかわらず、3都心(千葉市中心部、幕張、蘇我)の大規模開発構想には未だブレーキがかかっていない。ようやく、第2次5ヶ年計画(総額4000億円)で20年度以降の事業費を50%程度約1300億円を削減する動きがあるようだ。もともと蘇我駅周辺開発事業160億円では県負担64億円、蘇我臨海開発事業1256億円では県負担364億円が見込まれているという。

 県も市も、今の財政状況からみれば、進行中のものを含め巨費を投じるすべての大型公共事業の中止、超過課税の導入、人件費の○十%カット、受益者負担の導入など、直ちに実施に移してもおかしくない。

  報告会では参加者から「なぜこうした財政状況になるまで放っておかれたのか?」という疑問が出された。私は9月県議会での自民党議員の道路作れの大合唱、決算審査の場でも「道路つくれ」の声が出される実態を紹介しながら、税の使途にムダがないか全県的立場から厳しくチェックし行政に説明責任を求めるべき議会(つまり多数派の自民党議員)が、予算や決算審査に関心もなく((関係書類をチェックする能力を備えているかどうかも疑わしい)ただただ公共事業を地元に持ってくることに執着していることが原因の一つであると答えた。
 

● 「翼賛」議会、「個別の口利き」議員~使命を間違えた議員が多数を占める現状が問題

 17日午後、都内で開かれた第18回『都市問題』公開講座~「自治体破綻!どう乗り越える」(主催:(財)東京市政調査会)を傍聴した。
基調講演で前鳥取県知事の片山善博氏は、自治体の財政破綻の原因として、
①地方交付税の暴走によるモラルハザード
②首長・執行機関の考える力の低下ないし欠如
③住民の無関心とその背景にある行政に対する「錯覚」と「疎外」
④監査委員の機能マヒ~木を見て森を見ざる視点、首長や執行部の顔色を伺う姿勢
⑤議会ミッション間違い~チェックより「翼賛」、システム改革より「個別の口利き」
⑥金融機関のリスク感覚欠如~「自治体にデフォルトはない」との金融界の神話
⑦国(及び都道府県)の関与の無責任~国のご都合主義が自治体を翻弄、都道府県はその国の下請け的役割
を挙げ、
自治体の財政破綻を防ぐには、
① 財政の実態を解り難くし、モラルハザードを生む「交付税先食い」の仕組みをやめる
② 地方債については当事者が責任とリスクを負う仕組みにする
~金融機関には「とりっぱぐれ」のリスクを、巨額の地方債発行には住民投票を
③ 財政の「最後の拠り所」を税に
④ ミッションを間違えない議員や監査委員を輩出しやすい仕組みを取り入れる 
ことを提案した。

2007/11/16 金曜日

千葉県では談合が蔓延しているか?! 目立つ95%以上の落札率

カテゴリー: 活動日記

 今朝16日は、6時半より8時過ぎまで「とけ・九条の会」の土気駅頭活動を仲間3人とともに行う。昨日午後急いで作成したニュース第16号「米国主導のアフガン・イラク戦争に『NO!と言える日本』に」を配布する。
25日の講演会「あなたは戦争を知っていますか?」(午後2時~、鎌取コミュニティセンター)のお知らせも土気高校生や改札口周辺で待ち合わせをしている高校生を意識しながらマイクを握った。1920(大正9)年に現千葉市若葉区中田町に生まれた坂倉清さんは「皇軍兵士」となり中国の華北で「殺しつくす」「焼きつくす」「奪いつくす」の「三光作戦」と呼ばれた蛮行に関わった。1945年終戦後5年間のシベリア抑留生活、1950年からの撫順での「日本戦犯管理所」での生活。著書「あなたは『三光作戦』を知っていますか」(坂倉清・高柳美智子著、新日本出版社)で日本の若者たちに、「戦争は無残なものです」「戦争からよいことは生れてきません」「戦争の兆しがちょっとでも見えたら、すぐ消しましょう」と訴える。この坂倉さんの生の「証言」を一人でも多くの方に聴いていただきたいと思う。

● 一般県民感覚からは解せない高い落札率

 日本の入札では談合が蔓延していると言われる。日本弁護士連合会の「入札制度に関する調査報告書」(03年7月)によれば、談合しているかどうかを判断するための主たる基準は落札率(落札価格の予定価格に対する割合)であり、入札改革を実施した長野県は平均落札率が95.4%→75.5%に、宮城県は95%→79.5%に急落した。その主な要因は、指名競争入札から制限付き一般競争への制度改革である。100社以上の業者が入札に参加可能となると談合は困難になって15%ないし20%程度落札率が下がると推定している。
日弁連の01年2月の報告では、「各自治体の首長や幹部の意向により談合の本命が決まる」「談合できないで自由競争となる場合は、最低制限価格付近の価格で競争する」という談合にかかわった入札担当者の供述を紹介している。
 千葉県ではどうか?06年度決算審査で入手した資料(少額契約を除く)をもとに落札率などを以下に紹介する。

・企業庁 193件計約42億2千万円 平均落札率94.2%
・県土整備部(500万円以上工事関係の競争入札)
   県土整備政策課 112件中落札率95%以上が110件
   公園緑地課   19件中落札率95%以上が14件
   住宅課     75件中落札率95%以上が55件
   都市整備課   75件中落札率95%以上が64件
   港湾課     82件中落札率95%以上が35件
   道路環境課   449件中落札率95%以上が402件
   河川環境課   342件中落札率95%以上が285件
   河川計画課   8件中落札率95%以上が6件
   下水道課    101件中落札率95%以上が54件
   道路整備課   Ⅰ億円以上の事業6件中、落札率96%以上が2件
・農林水産部 工事契約全体の9割を占める指名競争入札(319件)で落札率94.6%
・水道局 建設工事契約886件、総額219億5千万円、平均落札率95%
・警察本部      工事契約73件中、落札率95%以上が37件
           委託契約では55件中35件が随意契約
・病院局       物品購入47件の内競争入札31件の9割が落札率97%以上
           高額医療機器のほとんどが落札率97~100%
           委託契約85件中、49件が随意契約(不落随意契約含む)競争入札も16件が落札率95%以上

 これら落札率をみる限り、一うを除き談合が蔓延しているといえよう。

2007/11/11 日曜日

 第157回県都市計画審議会報告 ~銚子連絡道路の必要性と学識経験者の役割を問う

カテゴリー: 活動日記

10月30日、今年度2回目の県都市計画審議会が開かれた。議案の数は4であるが、メインは銚子連絡道路の一部区間の都市計画道路の「追加」事案である。
遅ればせながら、今日はその報告をする。

銚子連絡道路は、配布資料によれば、「山武市と銚子市を連絡する延長約30kmの地域高規格道路であり、(中略)山武・東総地域における『県都1時間構想の実現』と、首都圏をはじめとする各地域との交流・連携の促進等により、当該地域の魅力ある個性豊かな地域づくりに資する道路である。」とし、今回は延伸横芝光町から匝瑳市の区間約4.7kmの銚子連絡道路を延伸整備するものだ。事前に「環境影響に関する調査結果」の書類を取り寄せて検討した。

 私と県当局(県土整備部)との質疑応答の概要は以下の通りである。
Q:銚子連絡道路全線30kmの開通の時期は?
A:現状では不明。
Q:今回の区間の事業コストはどの程度と予測されるのか?
A:高速道路から一般道路への変更により当初の140億円が120億円となった。
Q:地元の方々から車両からの排気ガス及び騒音による生活環境の悪化を危惧し、ルートの変更を求める要望が出されているが?
A:事前の環境影響評価により法令などの基準が遵守されることを環境部局も確認している。夜間の騒音予測値は62dBだ。
Q:実施した環境影響評価の内容をみると、「基準クリアー」型の旧い手法で有り、現アセス法で採用している「現状比較」型ではない。たとえば夜間静寂環境を保つには敷地境界で40dB以下程度におさえる必要がある。
生態環境についても道路による分断の影響も検討されておらず、本来、質*量*時間の要素で評価すべきだ。
本来、環境影響評価とは市民から広く意見を聴き、その結果について遵守義務があるものだ。こうした要件を今回の環境影響評価は満たしていない。
Q:「県都1時間構想」と地域社会の振興との結びつきがさっぱり理解できない。ストロー効果による地域社会の疲弊を招くのではないか?
 周辺の既存道路の改善や農道を含めたネットワーク化により国道126号のピーク時の交通量の一部分散による交通渋滞の解消の可能性を検討したのか?
 高規格道路の整備はさらなる自動車交通需要の増加を促し温暖化、環境悪化の大きな要因となる。対象道路の整備は、逆にそれにつながる生活道路の車両を増やすことにもなる。
A:126号線は2万台を超える車両があり新しい道路が必要だ。この道路の設置は地元の要望でもある。

 こうした質疑の末、採決となり反対2名(私のほか県議1名)の賛成多数で延伸議案は採択された。当日の委員の構成は配布資料によれば、学識経験者6名、中央官庁5名、警察本部1名、市町村2名、県議6名である。

● 学識経験者の役割は?思考停止しては困る

 前回の都市計画審議会の折、私は、議案が環境対策・施策に関わる場合は環境部局の担当者が出席することを求めた。今回の審議会の冒頭、これについて事務局(県土整備部)より報告が有り、16年度も同様の要望があったが見送られた経緯があり、今後とも県土整備部のみで対応するとした。そこで、私は、環境対策・施策については県土整備部で責任をもって説明をするということかと質すと、その通りという回答だった。
 しかし、今回の審議会の質疑応答をみる限り、県土整備部の担当者に説明責任を果たすことを求めるのは無理がある。

 ところで、審議会の学識経験者の中に、「環境・衛生」部門の学識経験者として前回までは親泊素子氏が、今回からは惠小百合氏が出席している。しかし、環境部局からの出席を求めることについて一言の発言もなかったし、今回の銚子連絡道路事案でもこれといった発言もない。学識経験者委員の名誉職化による思考停止が危惧される。

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