2007/12/31 月曜日

川本幸立が選ぶ07年県政10大ニュース

カテゴリー: 活動日記

● 堂本県政 今年もパフォーマンスと沼田前県政継承の1年

昨日の毎日新聞朝刊によると、28日の御用納め式で堂本知事は約200人の幹部職員を前に「今年は良いことが多かった。皆さんがこつこつとやっていることが成果につながった」と語ったという。

県議となって8ヶ月、3回の定例議会を経験したが、堂本知事の壇上での発言を聞いていて何をめざして県政運営をしているのか伝わってこない。結局、一般県民を目くらます「パフォーマンス」と行政官僚の手のひら上での「沼田前県政の施策」継承で1年が過ぎたのではなかったのか。

この1年、6年連続膨らむ借金と強まる財政危機、裁判で断罪された県産廃行政(エコテック、富津田倉)、房総の山が東京湾に消える山砂採取、大規模開発そのまま推進で県民要望の強い人命・災害に関わる施策は後回し、校舎からの高校生の転落死・・・が次々と頭に浮かぶ。どれだけ多くの人々が心を痛め苦しんだか、貴重な自然環境が破壊されたか。
これらは憲法、地方自治法に反している。
権力を持つものは腐敗する。県民は憲法99条、12条に基づき、例え選挙で支持した相手であろうとも常に猜疑心を持ち、知事、議員、行政官僚を監視する必要があると思う。これが憲法を「日々行使する」ことに他ならない。

● 07年県政10大ニュース

8ヶ月間の県議活動を踏まえて私が思いつくままに選んだ県政10大ニュースを以下に記す。なお、1~10の順番にはあまり意味がない。

1.千葉市緑区選挙区で川本幸立が執行猶予中の元県議らを破って当選し、緑区民の見識が示された。(4月)

2.土地区画整理事業不振のツケを押し付ける県立土気高校グラウンド大幅削減を生徒、住民・PTA、学校職員の力で跳ね返す。

3.県の産廃行政が裁判(エコテック、富津田倉)で断罪される。それでも改めない県行政。
4.加速する財政危機~財源不足300億円、06年度1年間で460億円増、堂本知事6年で5400億円増。それでも改めない大規模開発と高規格道路事業。

5.少し前進の「議会改革」(費用弁償、委員会議事録)と改まらない「八百長と学芸会」議会。

6.房総の山を東京湾に沈める羽田再拡張に伴う山砂採取・運搬はじまる。一方、「生物多様性戦略」を策定する矛盾。

7.フリーパス審議の県都市計画審議会 オオタカ、サシバの営巣域直撃の圏央道(18㌔、1040億円)にGOサイン! 20~30年後のまちづくりのビジョンなし、問われる学識経験者の質と委員会の存在価値。

8.人権が踏みにじられる学校現場 機能しない教育委員会会議。
県立高校バルコニー転落で生徒死亡事故発生。14年間で26件の転落事故あるもハード対策放置の実態。いじめとセクハラ事件、障害者の教育権の侵害、進まない子ども人権条例制定・・・。

9.東関東自動車道酒々井IC計画地(事業費60億円)付近でオオタカ、サシバの生息判明。IC事業着手やタイプ変更の口実となったUR区画整理事業地に進出の名乗りを上げた(後に撤退表明)外資系企業はユウレイ会社だった。

10.習志野自衛隊基地にPAC3配備はじまる。この背後には、『希望の国』を叫び「偽装請負」のキャノンの御手洗をはじめ日本経団連ら日本を軍産複合体国家にしようと企む「死の商人」がいる。

2007/12/27 木曜日

八百長議会を清算できるか?!~矢祭町の議員報酬「日当制」が問いかけるもの

カテゴリー: 県議会

 25日午後は、県庁中庁舎で開催された「第4回千葉県人権施策推進委員会」を傍聴する。子どもの人権について、当事者等からのヒアリングが行われた。対教師暴力による補導事件、障害児の人権侵害などの事例に改めて驚く。

26日早朝は鎌取駅前での12月県議議会と市議会の速報のセット配布、午前は「千葉市地域で生きる会」の千葉市担当課との子どもルーム交渉に同席する。午後は「みどりネット」主催の千葉市企画調整局企画課の出前講座「千葉市第2次5か年計画の見直し」に参加した。千葉市は05年度決算の実質公債費比率が23%となり3月に策定した「公債費負担適正化計画」を遂行するために06年~10年度の第2次5ヵ年計画を見直し、事業費4123億円の3割を「削減」する案を作成し、現在パブリックコメント募集中である。

そもそも財政危機を生み出した要因には手がつけられていない。千葉都心、幕張新都心、蘇我副都心の開発や整備はそのまま、5ヵ年508事業の内「中止」は2事業でしかなく「モノレール」延伸など大半は「先延ばし」に過ぎない。行政の自浄力、議会の監視力が有効に機能しない現状では一定の額の地方債の発行(例えば10億円以上)については住民投票にかける制度も必要だろう。少なくとも10~30年後を見据えて、持続可能な発展、コンパクトなまちづくり(=クルマでの移動をこれまでよりも少なくさせる、まとまりのある土地利用密度の高いまちづくり(市川嘉一著「交通まちづくりの時代」ぎょうせい、61頁))、人口減少社会、地域再生、温暖化対策の視点から千葉市のまちづくりのあり方の根本的な見直しが不可欠である。1年半後の市長選の大きな争点としたいものだ。

● 非常識がまかり通る県議会・常任委員会の実態

雑誌「世界」の1月号で前鳥取県知事の片山善博氏が、「八百長議会が自治体の信頼を失わせる」として「八百長議会の清算を」と訴えている。
さて、福島県矢祭町の町議会(定数10)が25日、議員報酬に日当制(日額3万円)を導入することを町議全員で構成する特別委員会で可決した(26日・毎日新聞)。これにより町議の報酬は年間340万円が90万円(議員活動年間30日間として)になるという。提案理由は「日当制は透明度が高く、議員活動の対価という意味合いが厳格化される」というものだ。矢祭町は議員の費用弁償も政務調査費をゼロという。財政規模など自治体ごとに異なるが、そもそも「議員活動とは何かという根本的な議論」も必要だ。

自治体が「住民の安全の確保」という使命を果たしているかどうか、そのために税金を「最少の経費で最大の効果」を生み出す使い方をしているかどうか監視することが議会の使命である。
千葉県の場合、現状は使命を間違えた「個別の口利き」議員が多数を占める「翼賛」議会である。自治体財政危機を加速こそすれ歯止めを役にはなっていない。12月議会でも「おねだり」質問の連続だった。政務調査費一つとっても領収書の全面公開すら先延ばしされた。実質の審議をする場である常任委員会では、県の施策を厳しく追及する質疑は異常に嫌悪される。委員相互の議論は乏しく請願者の意見陳述すら認めない。多数会派が提出した意見書の出所は中央組織からトップダウンのものが多く、質疑をしても提案会派の委員はまともに答えられないことが多い。
「通常自治体の多くは、議会が開会される前に、予算案や条例案など議会に提案する議案について事前に根回しを行い、少なくともいわゆる与党と呼ばれる多数会派の了承を得た上で議会を開会する。
そしていよいよ議会が開かれるのだが、多数会派に属する議員も質問はするものの、決して議案の欠陥を指摘することはない。彼らは議案の全てを無傷で通すことを既に請け負っているからである。」(片山義博の「日本を診る」、雑誌「世界」1月号95頁)という実態は千葉県も例外ではない。
これでは県民から千葉県議会にも「日当制の導入を」という声がわき起こってもおかしくないと思う。

2007/12/25 火曜日

何事も他人に任せてはダメ・・、市民が政治を取り戻す

カテゴリー: 活動日記

 24日、25歳になったばかりの長女の引っ越し先を訪ねて鎌倉に行く。長谷寺の近く、鎌倉大仏のすぐ裏に位置し、40年近く前に建てられたという2階建てアパートは、くぼ地の一番奥で急な斜面の一番上に建てられていた。空を舞うトンビ、裏山の紅葉など眺望は申し分ないが、少し大きな地震で間違いなく地すべりや裏の崖の崩壊がおきると思われる。 部屋の中にいても、建物全体の傾きを感じる。
長女は音楽と食の世界で「自給自足」を目指している。「人は群れてはダメ、群れの外の人と心を通わせることができなくなる」と言っていたのを思い出す。
夕方、鎌倉駅近くのお好み焼きやでビールで乾杯して別れる。

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dscf0044.jpg 鎌倉の風景(写真はクリックすると大きくなります)

● 11月のスピーチの学生たちの感想

11月20日に立教大学の関礼子准教授の講義「環境社会学」で、90名ほどの学生を相手に新潟水俣病と関連づけながら「安全性を真に保障する社会システムと市民の役割」をテーマに「バイオハザード(生物災害)予防」と「自治体破綻と地方議会・議員・選挙の実態」の2つの面からスピーチしたことを報告した。
関さんより当日受講した学生たちの「リアクション・ペーパー」(感想)が送られてきた。その一部を抜粋して紹介させていただく。

-「私たちは何か自分に身近なことにおいて不都合が生じると、安易に国や企業に責任を転嫁する傾向がありますが、川本さんのお話にあったように、何事も『他人に任せてはダメ』であると強く感じました。
すべての人々が幸せな生活を送ることを考えるのは難しいことだと思います。まずは自分が安全に、かつ迷惑をかけないような生き方をするためには何をすべきか、今、真剣に考える時期に、私たち大学生は置かれているのではないかと思いました。」

-「“市民が政治を取り戻す”という言葉は、やる気を駆り立てる言葉だと思いました。
(中略) 『透明性』という話がありました。国立感染研裁判で立証責任を住民ら原告側に求めたとあります。わたしは『住民はこの問題についての情報が少ないのに・・・』と思いましたが、嘆く前に自分たちからの情報を求め、自分たち求めるものに応えてくれる人を政治に送り出すという努力をしなければならないのだと思いました。
今日のお話は、バイオハザードという知識だけでなく、バイオハザードや色々な身近な問題に対して自分たちがどう関係し、進めていくかという、姿勢を学びました」

-「私たちにも責任と参加が求められている事を気付き、自分たちで自分たちの安全性を守らなくてはいけないと思った。」

2007/12/22 土曜日

都市計画審議会も八百長?! 問われる学識経験者委員の「学識の質」

カテゴリー: 活動日記

 20日から12月県議会速報と市民ネットワークの市議会速報の早朝の駅頭での配布がはじまった。20日は土気駅、21日は誉田駅で福谷章子市議と交代でマイクを握る。2つの駅前でそれぞれ460セット、200セットを配布した。

さて、21日の朝刊(「毎日新聞」)は薬害肝炎の和解交渉決裂と08年度予算財務省原案の内容を報じている。原告が求める全員一律救済について、救済対象が1万2千人となり1800億円が必要と試算した厚労省は「情緒的」との不信感を持っているという。一方、予算原案を見ると、4兆8千億円の防衛費の中にはミサイル防衛は1714億円、2兆円の道路整備費の中には3大都市圏環状道路が2053億円、高速料金引き下げと簡易インターチェンジが1517億円などと、全員一律救済の財源はある。

 県都市計画審議会で圏央道(大栄~横芝間約18km、1040億円)を採択
~道路ルートはオオタカ、サシバの営巣地を直撃

19日、今年度3回目の県都市計画審議会(略称:都計審)が開かれ20議案すべてが原案通り可決された。
議案の中に大栄~横芝間の圏央道事業があった。圏央道についてはさまざまな批判がなされてきたが私も8年前に「問題だらけの圏央道・東金茂原道路」という一文を書いた。
今回の都計審で私は以下の理由を挙げて圏央道計画に反対した。

① クルマの大幅な減少が確実であること。
国立社会保障人口問題研究所によると、2025年以降はすべての都道府県で人口が減り、2030年には千葉県の人口550万人、内65歳以上が180万人となる。
② 地球温暖化防止の観点からクルマ社会からの脱却が求められている。バリ会議COP13では明記されなかったとは言え「先進国は20年までに90年比で25~40%削減する」との数値目標も示された。道路交通は二酸化炭素総排出量の20%程度を占めることから、クルマ走行の大幅な減少が求められる。
③ 交通まちづくりの観点から公共交通の充実が求められる。
車社会はスプロールによる中心市街地の衰退、空洞化を招いてきた。
超高齢化社会ではコンパクト、歩いて暮らせるまちづくりが不可欠であり、その点から都市中心部内、中心部と郊外を結ぶ公共交通の充実こそが求められる。
④ 環境影響評価書には以下の不十分さがあり環境が保全される保障がない。
・温暖化防止の評価がない。
・「実行可能な範囲内で低減、回避されている」という文言が多用されており、実行不可能ならば環境破壊もやむをえないとも解釈できる。とりわけ動植物の生息環境については具体的な評価基準も示されず、言葉で逃げている。
・オオタカの巣は7地区で11箇所あり、内4箇所(最も道路計画に近いもので200m)が影響を受ける恐れがあるとしている。またサシバは13箇所の巣の内4箇所(同100m以下)が影響を受ける恐れがあるとしている。そして改善策をとってもその「効果は不確実である」としている。少なくとも埼玉県オオタカ等保護指針から読み取れる300mの距離を確保すべきであろう。ルートを変更すべきである。
(もちろん上記以外に、財源不足の中、既存の道路の補修もままならない状況をどう考えているのか、環状道路の交通容量と需要の実態、圏央道の完成で首都圏の交通渋滞が緩和されるというシュミレーションの信憑性、道路の分断が及ぼす生態環境の時系列の評価など質したいことは多数あった。)

これに対して内山久雄会長代理は「プリウスにみられるようなCO2対策をとったクルマもある。コンパクトなまちづくりはその通りだが、直ちにクルマ社会から転換できるわけではない」、浜田穂積委員(県議)は「道路こそ地域振興の基本。今回の計画は環境などのさまざまな専門家によりチェックされている」などの発言がなされた。私は20~30年後の交通まちづくりのあり方を問い、環境影響評価委員会の議事録にも目を通してそのいい加減さを指摘したのだが、都計審の「審議の実態」は浪花節と陳情の場に成り下がっている。環境・衛生部門の学識経験者として出席した惠小百合委員からはこれといった発言もない。とりわけ8名の学識経験者委員の「意思」と「学識の質」が厳しく問われるべきだと思う。結局、反対が私と他1名(県議)で圧倒的多数の賛成で可決となった。

千葉県都計審の委員の定数は28名で、学識経験者8名、県議8名、中央官庁・警察本部の職員6名、市町村の代表3名、市町村議会の代表3名である。これでは最初から結論は決まっている。
本来は、都計審を廃止して住民の代表で構成された議会で審議するものだと思う。ただしそのためには議会の委員会の充実など相当な議会改革が必要となる。

2007/12/15 土曜日

医療、福祉、教育の県民要求に背を向け、財政危機を加速させた18年度決算認定に反対討論

カテゴリー: 県議会

 冬になると毎深夜、私の布団の中に13歳のメス猫「ケーキ・マーブル」が入ってきて、私から枕を奪う。私は布団の半分のスペースで横を向いて寝るしかない。寝返りをしてマーブルにぶつかるとその度にマーブルの鼻息による怒りの「声」を耳にし、目が覚める。したがって冬は睡眠が不足がちになる。
写真の枕に傷みがみえるのは猫の前足のツメによるものだ。
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さて、昨日14日、12月県議会が終了した。
私は18年度決算認定に反対の討論を行った。以下に私の討論原稿を掲載する。

● 堂本県政6年間で借金が5400億円増加、一方、長野県は1300億円の減少

18年度決算認定について、「議会が財政危機打開のための改革の主役である」という議会の本来の使命に照らして、そして地方自治法第1条、同じく第2条に照らして反対の討論を行います。

18年度決算では県債残高いわゆる借金が1年間で約460億円増えました。堂本知事が就任する前の2000年度末の県債残高が1兆87百億円、就任した2001年度以降では毎年借金は増え続け6年間で約5400億円増加し、平成18年度末の県債残高は約2兆4千億円に達しました。

こうした巨額の借金を抱え財政運営の危機に直面しているのは全国の自治体に共通することです。なぜこうなったのか、バブル崩壊後の90年代、政府が音頭をとった景気対策にのって全国の自治体は多額の地方債を競い合うように発行して公共事業を拡大させたこと、それに反して地方交付税の額は大幅に削減され、その結果、地方債の元利償還の見通しが立たなくなったからです。

この教訓から何を学ぶのか?
片山前鳥取県知事が指摘するように、まず、地方債と連動する「地方交付税」の先食いという「モラルハザード」とは縁を切ることです。
次に、公共事業を量質とも抜本的に見直し、本当に必要な公共事業を精選しその事業決定過程を透明化すること。
3番目に、地方分権の時代、この財政危機打開のための改革の主役として議会がその責任を果たさねばならないということです。

しかし、千葉県では「モラルハザード」は継続し、つくばエキスプレス沿線開発、かずさアカデミアパークなどの大規模開発、北千葉道路、圏央道、八ツ場ダム、酒々井インターチェンジ計画などは抜本的に見直されることなく進行しています。
財政危機から抜け出す改革の主役という議会の使命に照らした時、これらの貴重な教訓から学ばず財政危機を加速させた18年度決算を容認する訳にはいきません。
次に、地方自治法第2条に規定する「地方公共団体はその事務を処理するにあたっては、最小の経費で最大の効果をあげるようにしなければならない」、この「最小の経費で最大の効果」が得られるような税金の使い方がされたのかということです。
その判断基準の一つが公共事業の適正な入札であり、もう一つが無駄な公共事業が行われなかったのかということです。後者についてはすでに触れましたので、入札、落札率について触れます。
本12月議会でも昨年度の外郭団体への発注の58%が随意契約であり再委託時の不透明性などが指摘されました。18年度決算の県の建設工事3765件の単純平均の落札率は95%です。日本弁護士連合会の入札制度改革に関する調査報告書では「落札率は談合しているかどうかを判断するための主な基準になる」とされ、全国市民オンブズマン連絡会議では、95%以上を「談合の疑いが極めて高い」、90%以上を「談合の疑いがある」としています。
長野県では18年度予定金額982億円に対して落札金額775億円で落札率は80.4%でした。余談ですが長野県は2001年度から2006年度の6年間毎年借金を減らし6年間では1300億円減らしています。
長野県ベースの落札率を実現すれば少なくとも千葉においては100数十億円節約できたことになります。決算審査特別委員会では高い落札率について合理的な説明はありませんでした。地方自治法第2条の「最小の経費で最大の効果」という規定に、高落札率は限りなく反する疑いがあります。

最後に、地方自治法第1条の「住民の福祉の増進を図ることを基本とする」こと、すなわち地方自治体の使命である「住民の安全を確保する」ことに照らしてどうかということです。
平成18年に実施された第32回県政に関する世論調査の「県政への要望」によると、トップは「高齢者の福祉を充実する」2番目は「医療サービス体制を整備する」3番目は「災害から県民を守る」4番目は「次世代を担う子どもの育成支援を充実する」でした。医療については再三本議会でも指摘されました。耐震改修の進捗状況、県立学校バルコニーからの転落事故に対するハード面での予防策、既存道路の補修、交差点の改修や信号機の設置などの交通安全対策など人命・災害にかかわる施策が後回しにされたことは看過できるものではありません。県管理の約3400kmの既存道路について補修要望が106㎞に対しその6割しか補修されませんでした。道路補修費用は平成10年11年度の半額以下になっています。県立学校バルコニー転落事故は平成6年~19年で26件発生し内3件の死亡事故は平成17年2件、19年1件です。ハード対策をとらなかった県教委の姿勢が厳しく問われるべきと考えます。
アレモコレモからアレカコレカの選択の時代に、大規模公共事業が優先されたことにより、県民が本当に望む医療、福祉、災害対策、教育の分野が削られています。

以上、県議会の使命、地方自治法第1条、第2条に照らして18年度の決算認定について反対を表明します。
なお、18年度決算を踏まえ、20年度予算編成について、いわゆるシーリング方式ではなく一つひとつの事業をきちんと査定すること、そして県民への説明責任を果たすために予算編成過程及び査定内容を公開することを強く要望いたします。

以上で、討論を終わります。
ご静聴ありがとうございました。

2007/12/9 日曜日

猫実川河口域 カキ礁やアナジャコの群棲地を埋め立てるのは本末転倒

カテゴリー: 活動日記, 県議会

●おねだりの議会質問では「学芸会」の名にも値しない

県議会では4日~10日の間、代表・一般質問が行われているが、議席の6割を占める自民党が「自由闊達かつ多様性のある」議会運営を目指すハズがなく、この12月議会では2人会派の市民ネットに一般質問の出番はない。
次々登場する自民議員の質問の多くが「厳しい財政事情は承知しているが」という枕詞ではじまり、道路事業推進などの「要望」を出し、最後は「クリスマスプレゼント」「お年玉」を期待するという言辞で締められている。

厳しい財政状況であれば、どの事業を削りどの事業を優先するのか、歳入をどう確保するのかをオープンに議論し県民に説明責任を果たしつつ決定する場が県議会であるべきだ。肝心なことを執行部や水面下の根回しに委ねる欠陥「台本」では、「学芸会」の名にも値しない。

●羽田拡張山砂運搬~「誉田9条の会」発足~三番瀬・泥干潟

8日午前は羽田滑走路再拡張に伴う山砂運搬の現況を確認するため木更津ネットの金井さんに現地を案内してもらう。地盤改良工事分の搬出がほぼ終了したことで君津地域では通行するダンプの数が激減している。

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dscf0026.jpg 君津の山砂採取の写真(クリックすると大きな画像になります)

午後は誉田公民館で開催された「ほんだ9条の会」発足会で「とけ・九条の会」世話人の立場で連帯の挨拶をした後、市川市内で開催された講演会「すばらしき泥!泥干潟~三番瀬・猫実川河口域」を傍聴する。今県議会で船橋市選出のN議員は一般質問の冒頭で、三番瀬埋め立て白紙撤回の「撤回」を求め、猫実川河口域を「死んだ海」として温暖化防止のため埋め立てて森林化する自らの構想を披露した。一方、浦安市選出の議員は、猫実川の水質浄化について三番瀬再生会議で議論されないことに疑問を表明した。

dscf0029-1.jpg ほんだ・九条の会

講演会の意見交換では、三番瀬市民調査結果からも、猫実川河口域は泥干潟に高密度のアナジャコが生息し、5000㎡の「カキ礁」があるなど三番瀬の生物多様性を支えていること、この自然の宝庫を埋め立て人工干潟化することの暴論が指摘された。

講演者の一人で岩波新書「日本の渚」の著者でもある加藤真氏(京都大学教授)はレジュメで「いったん失われた干潟環境をとりもどそうと、近年、人工渚や人工干潟が各地で造成されている。その造成にしばしば使われてきたのが砂堆の海砂であった。しかし、このような造成は、本来の生物多様性の復活でもなければ、本来の生態系の破壊の再生にも寄与しないばかりか、海砂採取によってさらに別の生態系の破壊をも引き起こしている場合が多い」と指摘し、猫実川河口域の埋め立てについて「アナジャコの群棲地の上に砂を埋め立てることは本末転倒だ」と発言した。また、会場からは、県議会でのN議員の「構想」について「COP決議に照らして、湿地をつぶすことこそ温暖化防止対策に反する」との発言もあった。

2007/12/4 火曜日

一層深刻化する県財政 財源不足300億円、今年度末借金3兆円に  06年度決算に「3つの理由」で反対を表明

カテゴリー: 県議会

 4日から代表質疑が始まった。県財政では法人二税収入が予算より100億円少なく今年度の財源不足が300億円に拡大すること、昨年度末2兆4千億円の借金が今年度末で元利あわせて3兆400億円に拡大する見込みであると堂本知事が答弁した。

 こうなるとますます公共事業の凍結や抜本的見直し、超過課税の導入、入札制度改革による根本的な脱談合施策が不可欠となるが、知事は歳出削減には後ろ向きでさらなる借金を検討していると答弁した。知事をはじめとする県執行部の責任と能力不足を指摘せざるを得ない。それとともに県執行部に対するチェック機能を果たすべき議会の「翼賛」化と使命を間違えた議員が多数を占め実態を再認識する。

● 06年度決算 地方自治法第1条、2条、議会の使命に照らして反対

 4日の代表質問後に開かれた06年度決算審査特別委員会で決算の採決が行われた。
反対は私と小松議員(共産)の2人で賛成多数で採択となった。
 私は討論で次の「3つの理由」を述べて反対を表明した。

(1)高い落札率は地方自治法の「最少の経費で最大の効果」に反する
18年度決算で県の建設工事の落札率は95%である。
 日弁連の入札制度改革に関する調査報告書でも「落札率は談合しているかどうかを判断するための主な基準になる」とされ、全国市民オンブズマン連絡会議では95%以上を「談合の疑いが極めて高い」、90%以上を「談合の疑いがある」としている。県入札監視委員会の委員講評でも一部の入札結果について「一般常識からすると解せない結果」とされている。
 長野県では18年度予定金額982億円に対して落札金額775億円で落札率80.4%だった。
18年度の建設事業を1400億円とすれば長野県ベースで考えると100数十億円節税できたことになる。
 地方自治法第2条14項で「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とある。高い落札率は限りなくこの自治法の「最少の経費で最大の効果」という規定に反する疑いがある。

(2)安全の軽視は地方自治法第1条の2「住民の福祉の増進」に反する
地方公共団体の使命は、地方自治法第1条の2「住民の福祉の増進を図ることを基本とする」ことであり、住民の安全を確保することである。
 耐震改修、県立学校バルコニーからの転落事故に対するハード面での予防策、道路補修について約6割の補修率、交差点の改善や信号機の設置などの交通安全対策など人命に関わる施策が後回しにされている現状は看過できるものではない。

(3)議会の本来の使命から、財政危機を加速させた決算を容認する訳にはいかない
つくばエキスプレス沿線開発、かずさアカデミアパーク、高規格道路などの大規模開発が抜本的に見直されることなく進行しており、財政悪化の大きな要因となっている。夕張の例をみるように、そのツケは金融機関ではなく県民が負うことになる。
 議会の基本任務は税金の使い道のチェックであり、財政危機を一層ひどくした06年度決算を容認する訳にはいかない。

(参考)県の建設工事の落札率(単純平均)の状況
                件数   落札率  
平成14年度    4215    96.74%
平成15年度    3929    96.23%
平成16年度    3689    96.44%
平成17年度    3737    95.8%
平成18年度    3765    95%

2007/12/3 月曜日

博物館は「冬の時代」を乗り越えることができるのか?!

カテゴリー: 活動日記

 1日は絶好の餅つき日和、津田沼のパトリオットミサイル抗議集会が気になりながらも年末恒例の「プロジェクトとけ」の餅つきを大椎台自治会館で子どもたち25人、大学生・高校生4人、大人19人の総勢48名で行った。緑区越智町の大藪池谷津で収穫した13㌔余りのもち米で6臼ついた。午後3時前よりスライドで1年間を振り返りながら反省会&忘年会を行う。

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● シンポジウム「もっと知りたい やってほしい博物館の仕事」を傍聴

2日午後は、千葉県立中央博物館で開かれたシンポジウム「もっと知りたい やってほしい博物館の仕事」(主催:NPO法人千葉まちづくりサポートセンター、県立中央博物館 後援:ちば生物多様性県民会議)を傍聴する。今回の開催の趣旨は、「市民とともに歩む博物館」を目指し、博物館がもつ専門性を踏まえつつ、相互理解を深めるきっかけとするべく、博物館の仕事について率直な意見交換をすることである。平成4年度には6500万円あった調査研究費も19年度は300万円となり「基礎的・国際的視野に立つ科学研究により、その新たな価値を発見する」ことを使命としている中央博物館の調査研究活動もその存続が危ぶまれているという。

市民やNPOとの連携・協働が言われる一方、対外的な窓口となり館内をコーディネートする組織が整備されていないことも指摘された。昨年度、県立博物館の状況を私なりに見聞した印象として、博物館の多くは、現場学芸員の懸命な努力で県民参加、連携、協働の取り組みを広げつつあること、その一方で、既存施設や資料を維持管理するのに必要な予算も削られていることを感じた。

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千葉まちづくりサポートセンターでは私もその一員として2002年度から県立博物館への提言や県民参加の博物館評価などに取り組んできた。→ 「博物館は市民と共に歩みだしたか?!」
県財政が厳しい折、博物館への予算削減などの動きを跳ね返すには、県民や地域の広範な支持や理解が不可欠である。そのためには博物館が地域の文化・まちづくりの拠点となり地域課題解決に関わること、博物館の厳しい状況や課題を県民に周知することである。
その第一歩として
① 「生物多様性研究情報センター」の施策決定段階でより広範な県民が参加すること
② 博物館毎に地域のNPO、事業者、市民などとともに「協働マニュアル」を作成すること
を提案したい。

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