イージス艦と漁船の衝突事故に無力な国民保護計画、国民保護訓練
午後、海上自衛隊イージス艦「あたご」と勝浦の漁船「静徳丸」の衝突事故発生からの対応と現況について、県の総務部消防地震防災課、農林水産部水産局水産課の担当者よりヒアリングする。
それによると、事故発生からの状況は、
・事故発生は19日午前4時7分ごろ
・たまたま県の水産課担当者が6時20分頃のテレビのニュースで事故を知り、7時には県の船を事故現場に向けて出発
・7時半頃、海上自衛隊から県に無線連絡が入る。
・8時頃に海自より正式通知
・8時32分知事に連絡
というものである。
なんと海上自衛隊からの正式通知は事故発生から4時間もかかっている。知事に届くの4時間25分後である。防衛省、自衛隊には地方自治という考えは欠如しているのだろう。事実、関係市には防衛省からの連絡はなかったという。
事故発生時の連絡体制がまったく整備されていない。国民保護計画では想定外の事故であるという。航空機の危険運転は大きく報道されるが、船舶は事故にならない限り情報は収集されないという。海上では未然防止のための施策は軽視されているようだ。
「テロ」対策という外に顔を向けた国民保護計画、国民保護訓練は今回の事故では無力だった。
● 防衛省から県への文書は一つだけ
今回の事故について、今まで防衛省から県にあてた文書は以下のものだけという。それも20日の知事及び県議会議長の申し入れに対する返事である。
「防地協第1998号 20.2.21
千葉県議会議長 田久保 尚俊 殿
防衛大臣 石破 茂
陸上自衛隊所属イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝
突事故について頂いた申し入れについて
2月20日、堂本千葉県知事及び田久保尚俊千葉県議会議長から、海上自衛隊イージス艦「あたご」事故に関して申し入れをいただきました。現在、防衛省は海上保安庁と協力して行方不明者の捜索に全力を挙げておりますが、事故原因の調査と再発防止策についても万全を期してまいります。
また、その際、防衛省・自衛隊として県、市及び関係漁業協働組合に対する連絡を迅速に行うべきとの強いご指摘を頂きました。
このご指摘を受け、自衛隊の艦艇が関係する重大事故が発生した場合は、相手方の船名、所属が不明の段階でも事故海域の近傍自治体に速やかに連絡するなど、重大事故発生時の関係地方公共団体への連絡体制を早急に改善致したいと考えております。
防衛省といたしましては、皆様のご意見も踏まえつつ早急にこの連絡体制を整備するため、北関東防衛局長から調整を開始させたいと考えますので、御理解御協力を宜しくお願い申し上げます。」