日本の国民皆保険制度を崩壊させ、米国の冷酷な保険業界の手に渡してはならない~後期高齢者医療制度の廃止を求める
23日午前、千葉地裁の行徳高校教育裁判の最終弁論を傍聴した。用務員による、教師、生徒に対する恫喝、暴行をめぐる事件で集中攻撃を受けた教師が勇気を持って告発したものだ。この事件の背景には、学校管理者の方針に従わないものはどんな手段をとっても排除(対象は教師であり生徒でもある)するという管理者主権を貫こうとする当局の姿勢がある。八千代西高校の入学式出席拒否で生徒を排除したこととも共通する。おそらく入学式出席拒否は氷山の一角だったろう。
前回の証人尋問で裁判長の露骨でかつ憲法感覚のない誘導尋問に驚いたものだが、原告代理人の吉永満夫弁護士は23日の最終弁論で完膚なきまでにこの裁判長の姿勢を批判した。あとで、「裁判官の心証を悪くしないか」と聞かれて、吉永さんは「人は誇りを傷つけられなければ成長しない」と答えた。
午後は、県市民オンブズマン連絡会議とともに、同会議が住民監査請求した船形漁港公示施設の財産管理の違法確認事件の監査結果について、県代表監査委員と意見交換した後、農水部水産局漁港課に堂本知事あての質問書の提出に同行した。
● NHK報道にかいま見える「国営放送」化
生命を食い物にする保険業界に制圧された米国の医療の実態を暴きだした映画「シッコ」をおそまきながらDVDで鑑賞した。米国ではニクソン以降の政治家と保険業界の一体化で国民皆保険の導入は業界の金儲けのために阻止されてきた。私たち国民の大多数が求めているのは「シッコ」で紹介されたキューバ型の医療であろう。ハバナの病院関係者が患者にかける温かい言葉に感動する。
23日、民主、共産、社民、国民新の4党が「後期高齢者医療制度」廃止法案を参院に提出した。この「後期高齢者医療制度」について、本山美彦氏(大阪産業大学教授)は、「金持ちだけが高度な医療を受けられ、貧乏人は、支払ったわずかの保険料に見合う貧弱な医療しか受けられないという米国の悪しき制度に向かって、日本の医療制度は突進しているのである。」(週刊金曜日5/16)と、「後期高齢者医療制度」導入の背景には、米通商法「スーパー301条」を脅しの道具にした米国の対日要求=「年次改革要望書」があることを指摘している。日本の国民皆保険制度を崩壊させ、米国の冷酷な保険業界の手に渡してはならない。
一方、NHKでは廃止法案の提出を受けて、さっそく「選挙目当て」、「財源をどうする」、「混乱の理由は説明不足」などという報道を開始した。「国営放送」といわれる所以である。消費税の大幅アップ導入に「貢献」したいという「意気込み」もあるのかもしれない。財源問題は公共事業費、防衛費、法人税累進課税などを同じバケツにいれて検討しなければならないハズだ。
市民ネットワーク千葉県では、この後期高齢者医療制度の廃止を求める署名活動中(
署名用紙PDF)である。是非、一人ひとりから異議を申し立てよう。
(参考)
本山美彦氏(大阪産業大学教授)は、「米国の要求で進む医療制度「改悪」」(週刊金曜日5/16)で次のように述べている。
-1980年代に入って、社会保障制度の市場化が推し進められてきた。1996年には「日米保険協議」で医療保険分野への外資の参入が認められた。その結果、医療保険では、米国系保険会社がもっとも大きい市場シェアを確保して、派手なテレビ・コマーシャルを流すようになった。国民の多くが「公的医療保険制度」の破綻を予感している・医療保険を扱う保険会社にとって、日本の医療制度の「改革」は絶好のビジネス・チャンスとなっているのだ
-要望書(米国の対日要求をまとめた「年次改革要望書」)は言う。「共済は日本の保険業界において民間と直接競合する保険商品を提供し、相当な市場シェアを有している」、共済は「民間の競合会社に比べて大幅に有利な立場」にある。だからこそ、「共済の監督や検査に関する規則と規制の徹底的な見直しを行う」べきであると。
-公的な共済を失えば、日本の真の宝である国民皆保険制度まで民営化の名の下に廃止されてしまうであろう。保険診療から混合診療へ、そして、医療が保険会社に管理される自由診療へと流れていくことを米国政府は画策しているのである。
金持ちだけが高度な医療を受けられ、貧乏人は、支払ったわずかの保険料に見合う貧弱な医療しか受けられないという米国の悪しき制度に向かって、日本の医療制度は突進しているのである。