官製談合、巧妙化する手口 議員(及び親族)が関係する事業者や業界団体の県事業の受注状況などの公開を
大分県の教員汚職事件では口利きで07年度合格した21教員の採用が取り消しになるという。一方、大分県議会は27日、教員の採用などに絡んだ県議の口利き行為を禁止するとの宣言文を決議した。宣言文は「一部議員の口利き問題が県議会に対する不信を招いた」と反省。教員や県職員の採用、昇任人事のほか、一般の入学試験や資格試験も含め「特定の者の利益になるような議員活動を禁止する」としている。(共同通信)
しかし、こうした「宣言」では効果は疑わしいし、県民の不信を払拭することなどできないだろう。「口利き」は一口に悪いとは言えないだろう、そこで公開や罰則を規定した条例、公益通報条例などの制定が必要だ。なぜなら今の県議会の状況を見て、「口利き」で「特定の者の利益になるような活動」こそが議員の使命と心得ている方が多数いると思われるからだ。口利きの公開とともに議員(及び親族)が関係する事業者や業界団体の県事業の受注状況などの公開もあわせて必要だ。もちろん行政官僚の天下り先企業・団体の県事業の受注状況の公開も当然だ。
こうした「トンデモ議会」をどう改革するか?!
30日午後は、千葉市内で開催された第15回全国市民オンブズマン千葉大会(主催:全国市民オンブズマン連絡会議)に参加し、新藤宗幸氏の記念講演「住民自治に応える地方議会とは」と第3分科会「談合・入札改革」の報告を聴いた。
全国から約380人が集まった全体会の様子
新藤氏の「地方分権改革」に絡んだ話を直接聴くのは今回で確か5回目だ。
基調講演の話のポイントは
(1) 2000年の地方分権推進法により、①機関委任事務の全廃による国と地方の対等化、②必置規制の緩和、③法令の解釈について国地方係争委員会で争うこと、の3点が実現した。
(2)首長と議会は「車の両輪」とは言っても、首長の車輪の方が大きいため真っ直ぐ前には進まなかった。強大な権力を持つ首長に議会は相乗りした。首長に相乗りする議会に議会改革などあり得ない。 2000年の推進法で車輪の大きさが同じになった。
(3)議会は条例提案よりも、行政に説明責任を果たすことを問うべきだ。一方、議会自体も説明責任を果たさねばならない。
(4)議会改革の最大のポイントは「代表制」をどう確保するか?ということだ。政令指定都市と県との関係も考え、選挙制度改革についてしっかり発言すべきだ。県議会は全県1区の比例代表制とし、定数も30議席程度とするのが望ましい。
(5)議会事務局の人事権を確立するための改革として、県市町村で一部事務組合をつくることも検討すべきだ。政務調査費は具体的な申請に応じて支給する申請主義とすべきだ。
というものだった。
第3分科会では、官製談合が跋扈し、巧妙化する手口が各地から報告された。入札に直接参加しない事業者が入札を仕切るケース、談合を拒否する業者が参加できないよう技術者数を参加要件としたり最低制限価格算出の数値を「秘密裏」に頻繁に上下するケース、総合評価に「地域貢献」の項目を入れ実質的に地域の建設業協会会員を評価項目とするなどだ。総合評価制度の問題点は「不透明性」と「不合理性」であり、一般競争入札を嫌う業界が総合評価を求めるケースもあるようだ。