2009/1/30 金曜日

大規模改修が必要な県立学校

カテゴリー: 活動日記

  「県有建築物の耐震化状況」(千葉県、07年11月)によれば、07年4月1日現在の県有建築物(特定建築物及び応急活動拠点となる建築物等)の総棟数は2214(耐震化率75%)である。耐震化率がいつも話題となるが、施設を安全で快適かつ有効に利用し県民財産を次世代に引き渡すためには耐震化とともに老朽化した施設の改修、維持管理が不可欠である。この改修維持管理について、道路や橋梁は議会でも取り上げられ注目されるようになったが、917棟(総棟数の41%)を数える県立学校施設についてはそれほどでもない。

 本来、施設をつくる場合、将来にわたる維持管理更新などライフサイクルコストと財政状況を検討することが当たり前だと思うが、どうもそうではないようだ。屋根防水、外壁塗装・補修、埋立地の地盤沈下対応などの大規模改修の時期がとっくに過ぎているのに教育庁自体の予算がないため手がつけられない県立学校施設が数多くあるという話を聞いた。

 そこで、H21年度施設整備事業計画調の記載内容から3つの県立高校(築25年~35年)を選び、29日丸一日かけて現地を視察した。仕上げ材(防水、塗装など)の維持管理が不十分な現状では、耐用年数は大きく落ち、コンクリート片の落下も心配だ。地盤が大きく沈下した施設は、地震時に杭頭が破壊され施設全体に大きな被害が及ぶ可能性もある。

 こうした既存施設の維持管理をしっかりやるとすれば、それだけでも借金しなければならない財政状況ではないだろうか。「選択と集中」の観点から、新規の高規格道路ではなく、教育施設の維持管理や保健室などのクーラー設置にこそ予算を振り向けるべきだろう。地場の建設業者や設備業者の受注の機会も増える。これらを公約に掲げる知事選候補者が出て欲しいものだ。

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25年~35年たった県立高校の屋上防水、外壁、屋内天井、壁のひび割れ、埋立地の地盤沈下の様子です。

2009/1/29 木曜日

知事あいさつと森田健作氏のリニア構想

カテゴリー: 活動日記

 28日より2月定例県議会が始まった。初日の「知事あいさつ」の特徴として、①三番瀬や男女共同参画には一切触れない、②高規格道路ネットワーク(圏央道)を賛美する、③成田空港滑走路拡張・成田新高速・収用委員会再建を自画自賛、④「財政自治」の視点が皆無、などが挙げられる。とりわけ圏央道の整備により「千葉県は半島性から脱却し、首都圏の新たな構造の主役に躍り出ます」との言葉には1983年の千葉新産業三角構想を思い起こさせた。3選出馬の意欲はないというのが「あいさつ」を聴いた議員の共通の感想のようだ。

成田空港アクセスについては、26日に森田健作氏が知事選立候補を表明した折の政策の一つとして成田・羽田間にリニア設置をぶち上げた。堂本知事が推進した成田新高速より一層、成田空港と成田地域の分離が進むだろう。
ついでながら東京・大阪間を1時間で結ぶ計画の「リニア中央新幹線」について、①エネルギーの浪費(電力消費量は新幹線の3~40倍)、②膨大な建設費(10兆円~13兆円)、③途方もない電磁波(座席で20ガウス)、④低い輸送力、⑤利用者が増えず採算の見込みも立たない、などが指摘されており(消費者リポート第1427号)、森田氏のリニア構想は「巨大な無駄と環境・健康破壊」構想に他ならない。
 堂本知事といい、森田健作氏といい白石真澄氏といい、公共事業の見直し、財政自治、環境自治、「地域の力」による地域振興の視点が乏しい。

2009/1/22 木曜日

オバマに戦争経済と市場原理主義経済の「チェンジ」ができるか?!

カテゴリー: 活動日記

 世の中はオバマ一色。21日早朝、今年はじめての「とけ・九条の会」の土気駅頭活動、配布するニュースの見出しは「オバマでどうなる?~戦争経済と市場原理経済の「チェンジ」ができるか?!」というもの。
小泉・竹中の新自由主義→日本の長期ゼロ金利→預金者から金融機関に331兆円の移転→米国の金融資産増→米国の住宅バブルを煽る→サブプライムローン問題→世界金融危機→派遣切り→生存の危機、という流れで繋がっている。
 前FRB(連邦準備制度理事会)議長のグリーンスパンの「百年に一度あるかないかの金融危機」という発言から「天災」にすり替える傾向が強いが、グリーンスパンは確信犯だったという指摘も耳にする。実際、世界に今、百兆ドルもの金融資産が残り投資先を探しているという。(「金融大崩壊」水野和夫著・NHK出版)
膨大な内部留保を得た国内外の企業から人々が生活するに必要な資金を吐き出させることはできないか、企業が国民から奪った消費税158兆円(法人税減収分)とゼロ金利331兆円を奪い返せないか、そう考えるのは当然だと思う。麻生首相が強調する消費税引き上げは、引き上げた分、企業の社会保障の削減の埋め合わせにまわされることがミエミエだ。
 憲法9条と25条をセットにして、オバマには戦争経済と市場原理経済のチェンジを要求する。

【参考】「とけ・九条の会」会報25号(09年1月21日発行)より抜粋
●オバマでどうなる?~戦争経済と市場原理経済の「チェンジ」ができるか?!

20日、オバマ第44代大統領の就任式が行われました。
軍事費拡大と社会保障費削減の戦争経済政策を方向転換できるか注目されます。

しかし金融危機の原因をつくりだした張本人の元財務長官ロバート・ルービンはオバマの「経済チーム」の有力メンバーとなり、日米防衛協力指針の作成者であるジョセフ・ナイも政策ブレーンに入っています。オバマ政権下で金融危機への対応策は皆無に等しいともいわれ、安全保障面では軍事予算を更に拡大すると公言しています。

軍産複合体国家である米国の利益を確保するため、07年2月に公表された「アーミテージ・レポート第2弾」に基づく日本への憲法改定と防衛費支出(米軍再編約3兆円、国民負担一人2万5千円)の圧力、自衛隊をいつでもどこでも海外派遣できる恒久法の制定を求めてくることは必至です。オバマ政権に幻想を持つことは禁物です。

●国民から奪った~消費税158兆円は法人税減収、ゼロ金利331兆円は金融機関へ

麻生首相は消費税引き上げを強調しています。しかし、消費税はもともと「福祉財源」とすることを口実に導入されたものですが、89年度から07年度の消費税収累積188兆円の85%158兆円は法人三税の減収分で消えました。

03年に奥田碩・前経団連会長(現トヨタ自動車相談役)が「奥田ビジョン」を発表し、2010年までに医療費を5兆円削減し、企業の社会保障負担を軽減し、その分を消費税で埋め合わせるという構想を発表しています。麻生首相らの唱える消費税の引き上げは、今のままでは社会保障の企業負担分の埋め合わせにまわされるのは自明です。本来、「財源」を論ずるならば、法人・所得税率や先進7か国中ダントツのトップで他の6カ国の合計よりも多い年間約50兆円の公共事業の抜本的見直しもあわせて議論すべきです。

またゼロ金利により預金者から331兆円(06年度までで)の所得が金融機関に奪われ、さらにはアメリカの住宅バブルにも使われました。 

2009/1/19 月曜日

09年度千葉県「骨格予算」案に見られる堂本知事の限界

カテゴリー: 活動日記

dscf0547.jpg 18日みどりネットの県政・市政報告会

 先週の14日に、28日から始まる2月県議会の議案説明が県当局より行われた。主要な議案は09年度当初予算である。今春知事選があることから選挙によって選ばれた新しい知事が6月議会で予算を組むまでの「骨格予算」(県民生活の安定性と行政の継続性も加味)ということだが、一般会計予算規模は1兆4266億円(前年比1%減)、09年末県債残高見込み2兆6140億円(前年比867億円増)だ。規模から見れば「骨格予算」どころか、堂本知事は3選を前提に予算を組んだと思いたくもなる。担当者の説明ではこれでもまだ500億円不足しているというから、新知事はさらに借金を増やさねばならない。

 当初予算案の特徴を以下に指摘する。
・財政自治の観点がない。相変わらず、政府の補助金・交付金の誘導で作られ、経済不況により今後見込まれる税収減で借金が膨らむばかり。
・09年度支出の直轄事業負担金は238億円(前年比1億増)で、この内道路事業174億円(1億増)である。直轄事業負担金支払いの凍結を議論すべきだが「選択と集中」の視点もない。
・成田新高速41億円、北千葉道路23億円、酒々井IC4.5億円、区画整理事業85億円、土地改良事業141億円、下水道事業266億円、かずさDNA研究所事業13億円が計上されている。本来根本から見直されなければならない事業だ。
・前年度比で減額が目立つものは、私立学校経常費補助107億円(200億円減)、交通安全施設整備事業46億円(44億円減)、舗装道路修繕事業20.7億円(20億円減)などだ。

詳細内容が開示されてからさらにコメントするが、「アレカコレカ」を求められる予算編成で堂本知事は、09年度「骨格予算」案でさらなる借金増と大規模公共事業の継続・推進を表明した。15日午前に「きなだ山国有林の山砂採取に反対する連絡会」が「1月27日土石採取対策審議会開催に関する質問事項及び要望書」を堂本知事に手渡した折も、知事は自らの責任、リーダシップが眼中にない発言をした。2期までと言う公約に反して3期挑戦に意欲的という話からすれば、この予算案は議会多数会派へのアピールに相応しいものだろう。堂本知事の限界を見る。

2009/1/9 金曜日

知事は「一日署長」では務まらない

カテゴリー: 活動日記

 白石真澄氏が知事選に立候補表明したが、今朝の朝刊で選挙公約に民主党県連との18の政策協定の内15項目が反映されなかったことから、民主党県連は推薦取消検討と報じられている。白石氏は「民主の推薦が取り消されても出馬する」と話していると言うから、民主党も、人を見抜く目がなかったこと、政治ではなく政局に走ったことを深く反省すべきだと思う。
 12月議会の最終日に県教育委員の継続人事案件の反対討論(詳細は、12月20日のブログを参照いただきたい)の最後を、「教育委員会会議の密室性、閉鎖性、無責任性、情報に対する受動的・消極的な実態から、現在の教育委員会は『レイマン・コントロール』が形骸化し、委員は『一日署長』化しているといわざるを得ません。」で締めくくり、「去る12月5日辞職された白石真澄氏も含め教育委員全員にあてはまるものです。」という言葉も添えた。「一日署長」に知事は務まらない。

 その県教育行政について県立高校における「特別指導」による「自主退学の強要」問題を9月議会、12月議会で取り上げてきたが、取り上げる発端となった県立高校を昨日8日午後、訪問し関係者の方と意見交換した。そこで驚いたのが、学校で髪を黒く染めるスプレーを用意しており、卒業式の折、髪を染めてきた生徒に使用するとのことだ。髪にしろ服装にしろ自己表現の一つとして、人としての尊厳に関ることだと思う。我々が過去受けてきた一斉集団指導と校則、大人の威厳で縛る教育は、大人と子どもの関係性が変化し盲従することを受け付けない世代には有害でしかない。そもそも髪や服装の規定を守らせることにどれだけの労力が費やされているのだろうか。子どもを「小さな市民」(=権利行使の主体者)と位置づけ、校則、内規、特別指導など抜本的に見直すことが求められる。

2009/1/6 火曜日

高規格道路か?生活か?

カテゴリー: 活動日記

 穏やかな日和が続く。しかし、パレスチナのガザ地区ではイスラエル軍の空爆により住民の死者が500名を超え、一方、日比谷公園の「年越し派遣村」の入村者は500人近くに達したという。人びとの生命が奪われ生存が脅かされている。「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」(憲法12条)に従い、一刻も早く政治の根幹を変える時だと思う。
 
 年頭にあたり、議員活動の後半となる今後2年余りの間に取り組みたいテーマをピックアップしようと思ったが、昨年の「川本幸立の県政十大ニュース」から自ずと導き出されることなので省略する。
 ともかくテーマに取り組むためには、しっかり調査・研究することが必要だと思い、1日最低3時間の文献調査(=読書)を自らに課すことにし元旦から実行に移している。

 5日までに「チッソは私であった」(緒方正人著・葦書房)、「目覚めよ仏教!」(上田紀行著・NHKブックス)、「生きる意味」(上田紀行著・岩波新書)、「かけがえのない人間」(上田紀行著・岩波新書)、「水俣再生への道」(谷川健一著・水俣学ブックレット1)、「道路をどうするか」(五十嵐敬喜・小川明雄著、岩波新書)、「ルポ労働と戦争」(島本慈子著・岩波新書)に目を通す。

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昨年「水俣への旅」で訪ねた水俣湾・水銀ヘドロの埋め立て地の野仏


「道路をどうするか」を読んで、道路をめぐる利権の「亡国」の政・財・官一体構造を改めて認識した。道路を主要テーマの一つに据えて取り組んで行きたいと思う。
今朝6日の「毎日」朝刊は「地方道路交付金573億円を補てん」の見出しで、政府は5日、08年度の揮発油税収の減少に伴って地方道路整備臨時交付金が減少しないようにする特例法案を閣議決定したことを報じている。暫定税率が1ヶ月間失効したことに加えガソリン販売量の減少で税収が当初予算より2200億円減少しその4分の一にあたる臨時交付金も573億円減る見込みがあるため、08年度に限り当初予算の額を維持することにしたからだという。
そもそも議会が関与しないまま国土交通大臣に権限を集中しつつ「御用機関」である国土開発幹線自動車道建設審議会(国幹会議)、地方自治体の都市計画審議会などが膨大な税金投入と将来世代の借金となる道路計画を決めていく仕組みを変えねばならない。著者が主張するようにまず特定財源の一般財源化、道路の中期計画の解体が不可欠だ。
国民は「高規格道路か?生活か?」の選択を迫られている。

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