2009/4/29 水曜日

ソウル視察(4/22~25)報告②

カテゴリー: 活動日記

知識人コミューン 研究空間「スユ+ノモ」

 28日午前は県ネット運営委員会に出席、知事選総括などについて話し合う。
夕方、県立高校の「特別指導」中の「指導」により中途退学に追い込まれた生徒の保護者と学校との話し合いに同席する。
「特別指導」とは問題行動を起こした生徒に対して登校させない授業を受けさせないという「懲戒」処分である。自宅「謹慎」が基本で、それが困難な生徒は学校において他から隔離された場所で「自習」となる。処分に不服のとき、それを申し立てる場もない。ある学校では、いじめに加担したと一方的に断定され、やむを得ず退学したという話も耳にする。
 「特別指導規程」で「3回以上の指導を受ける生徒に対しては原則としてその都度退学勧奨を行う」と定めている学校もある。
  かつての大日本帝国陸軍には営倉という懲罰房や営倉より軽い処罰として外出止めなどがあった。「特別指導」もこうした軍隊の流れを汲んでいるのだろうか。
それはともかく指導の教育上の効果についてまともな調査研究報告もないようだ。

 日本国憲法は、個人の尊重を最高の価値(憲法13条)とし、人権保障のために憲法で国家権力に歯止めをかけるという、立憲主義の構造にある。一方、「改正」教育基本法第1条は、国家のための個人の育成が、教育の目的となっている。この規程は憲法違反といえる。(「教育基本法「改正」後の教育」三上満、伊藤真ほか著、草土文化)
「特別指導規程」の上意下達、機械的な適用による、教育現場の管理強化、生徒の切捨てが危惧される。

● 経済的自立と学びの場が両立する研究空間「スユ+ノモ」

 99年、水踰里(すゆり)というところに小さな勉強部屋を確保し、少数の韓国文学研究者が集まってセミナーを開くようになったのがこの研究空間のはじまりという。その後、社会科学者らも講座を開くようになり、さらに新しい人々が集まり、研究、講座のみならず食事、卓球、散歩、登山、ヨガなども一緒に行うようになればなるほど人がどんどん増えていった。

 研究空間「スユ+ノモ」とは「知識と日常がひとつに折り重なりあい、日常が再び祝祭になるという奇妙な実験がなされる場。都市の中産層に入っていかなくても、幸せに暮らす方法を模索できる場。革命と求める道が一致するようなビジョンを探索する場」と定義している。(「ようこそマシーンへ~研究空間「スユ+ノモ」について」より)

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写真は研究空間「スユ+ノモ」のカフェ、事務室、保育室

 24日昼前、ソウル市の南山にあるビルの1フロアーを占める研究空間を岡田卓己さん(韓国・啓明文化大学教授)に案内されて訪ねる。朴昭良さんが、研究スペース(図書資料類、パソコンが揃っている)、セミナー・会議スペース、保育スペース、卓球場、食堂&調理場(古着も置いている)、カフェ(夜は酒場+音楽室(大量のCD,レコード)+図書室)スペースを案内してくれた。

 この研究空間はイデオロギーありきではなく、まず若い研究者がお金が無くても安心して研究に専念できる場だと言う。現在、一般会員60名、セミナー会員100名位で、一般会員の会費は月に3万ウォン以上(2700円以上)、セミナー会員の会費は月15000ウォン(1300円)と決められ、昼食(食材は寄付)は1800ウォン(160円)、徹夜作業の研究者のための睡眠部屋もある。宿泊場所の無い研究者のためにゲストハウスもあり、月10万ウォン(9000円)、日5000ウォン(450円)で泊まれる。事務員も調理員も清掃員もおらず、会員がそれぞれ分担し合う。昼食を調理すればその分手当てがもらえるから、お金が内部で循環する。ただし、料理の調理が大変な労働になると研究の時間が確保できないので、肉食は制限しているという。

 「痕跡を残さない」という倫理規範がすべてに徹底している。ソース一滴、米一粒に至るまで食べ物を残さず、要は食器をご飯を食べる前とほとんど同じ状態にしなければならない。私も昼食をいただいたが、最後はお皿の汁を拭いた一切れのパンを口にし、食器を水洗いして元に戻した。

 おいしい食べ物があれば人が集まること、食卓を共有することを重視している。私がのぞいた部屋では果物や野菜を盛った大きな3つの皿を囲んで会議をしていた。

 経済面(お金)と学び(知)を分かち合う生活空間が「スユ+ノモ」だ。

2009/4/28 火曜日

ソウル視察(4/22~4/25)報告① 

カテゴリー: 活動日記

  

シンクタンク・(財)希望製作所~金海蒼副所長からお話を伺う

 私をソウルに呼んでくれた岡田卓己さんが、延世大学にある尹東柱( ユンドンジュ、1917年12月30日~1945年2月16日・福岡刑務所で獄死)の詩碑に24日案内してくれた。この大学で語学研修を受けた岡田さんが一番好きな場所だそうだ。
 碑にはハングルで「序詞」が彫られている。

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◇序詞◇
  死ぬ日まで空を仰ぎ
  一点の恥辱(はじ)なきことを、
  葉あいにそよぐ風にも 
  わたしの心は痛んだ
  星をうたう心で
  生きとし生けるものをいとしまねば
  そしてわたしにあたえられた道を
  あゆみゆかねば。
 
  今宵も星が風に吹き晒される 

 さて、ソウルでは2つのNGOを訪ねた。今回はその一つシンクタンクの(財)希望製作所を紹介する。

●(財)希望製作所 金海蒼(キム・ヘチャン)副所長にお話を伺う

 事務所はソウルの一等地のビルの4フロアーに構えているがちょうどそこからの引越し作業中だった。あいさつだけのつもりが、1時間ほど相手をしていただいた。金副所長は、COP3の取組で日本・小金井にも長期滞在したことがある。

 05年に朴元淳(パク・ウォンスン)さんを中心に「自由で独立的な」民間シンクタンクとして、「外部の影響を受けずに、ただひとえに市民による独立的なシンクタンク」を目指して設立した。理念は「独立」「参与」「実用」「代案」「地域」「現場」「総合」の7つで、組織(=「希望の網」)は「事務局」「企画室」「社会創案センター」「プリセンター」「希望アカデミー」「コンテンツチーム」「智恵センター」「代案センター」「小企業発電所」「公共文化センター」「ウェブメディア」の11。約70名のスタッフが3人程度の20~30のグループにわかれそれぞれのテーマに取り組んでいるという。
 行政職員を1年間インターシップで受け入れたり、希望製作所が自治体の政策づくりに直接関わることが多いようだ。

 「市民の小さなアイデアが世界を変える」という発想から、社会創案センターでは、電子メールで市民のくらしの不満をつのり、研究員がそれらの声を組織化・政策化し、今まで3500件の提案をして内100件以上で制度の改正を実現させたという。

 希望アカデミーは、よい市長や地域のリーダーを育成する公共リーダーの成長学校だ。こういう学校があれば、二枚舌や偽装表示の知事を選出することはないと思う

 希望製作所は国境を越えた取組をしている。私たち市民も海外のシンクタンクと協働で政策提言する時代であることを感じる。
 希望製作所の取組と協働については、5月半ばに予定している再訪の折、詳細に伺い意見交換する予定だ。

2009/4/27 月曜日

豚インフルエンザへの対応

カテゴリー: 活動日記

 豚インフルエンザと疑われる感染の拡大によりメキシコでは感染が疑われる死者が81人、米国でも感染がひろがっている。WHOは新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)に備える警戒レベルを現在の「フェーズ3」(動物から人への新たな感染があるが、人から人への感染はないか、非常にまれ)に据え置いたが、数日中にも警戒レベル引き上げに関する追加的判断を行う見込みという。(「毎日新聞」4月27日朝刊)
  
 さっそく、私も幹事に名を連ねているバイオハザード予防市民センターの代表幹事の本庄重男さん(国立感染症研究所名誉所員)と新井秀男さん(元国立感染症研究所主任研究官)に電話で見解を伺う。
整理すると、
・世界で同時多発の状況ではないし、それは考えられない。
・情報発信と水際作戦がとられており、過去の「スペインかぜ」の折とは異なる。
・H1N1型と報じられているが、メキシコに死者が多いことは、衛生状況、栄養状態などによるものと思われ、米国の状況を観ても体力などあれば重症化しないものと思われる。
・豚間での感染状況についての情報がない。
・タミフルが効果があると報道されているが、その効果の実態は疑わしい。

 より一層の実態解明が求められるが、報道機関も「ワクチン・タミフル至上主義」に陥るのではなく冷静な対応が求められる。
 以下に、今年2月20日に発表した「新型インフルエンザ問題に関する見解」(バイオ市民センター)を紹介する。

―――*―――*

【参考】「新型インフルエンザ問題に関する見解」(2009年2月20日)
バイオハザード予防市民センター
 
●根拠の希薄なパンデミック報道
 「いつ起こってもおかしくない」「待ったなしでやってくる」との触れ込みで、国立感染症研究所などによる新型インフルエンザ発生「予測」がまかり通っている。それに輪をかけて、マスメディアによる恐怖報道が過熱し、国民を異常な不安に陥れている。専門家らによる不用意な言動がマスコミを刺激し、さらに誇張され報道されるのは必然の帰結である。今日取り沙汰されているH5N1ウイルスから新型が起こるかどうかは不明であり、たとえ起こるとしても、まだ多くのプロセスがある。たとえば、東南アジアなどで起きているトリ型ウイルスの人への感染は、例えるならば、鳥と濃密な接触を持つ人々の細胞周辺にウイルスが密集した結果、ウイルスが鍵穴を強引にこじ開けて侵入した状況に等しいと言われる。ミクロの細胞の傷から侵入することも考えられる。現状では人から人感染への遺伝子変化には、程遠い状況とみるのが妥当のようだ。これらを現代科学に基づき、冷静に多方面から分析するならば、自ずと新型ウイルス対策が導き出されるはずである。しきりに宣伝されているように、過去に起こった強毒性ウイルスの被害事例と、次に予測される新型の被害を同列に取り扱うこと自体が、時代的変化の無視と相対的価値判断の欠如の非科学の産物といわざるを得ない。多くのステップを飛び越していきなり結果論ばかりを弄ぶのは、いつ、何事においてもパニックをもたらす以外の何物でもない。

●時代錯誤の新型論
 パンデミック報道で、必ず始めに出てくるのが、一世紀近く前のスペインカゼである。このときの状況を知ることは重要だが、そのことを今日そのまま当て嵌めていること、それどころか、もっと危険だとも言う。まことに驚くべき時代錯誤というほかない。専門家には、負の側面ばかりをことさら強調する人が多いため、こんな非常識がまかり通るのであろう。こんなことでは現代にマッチしたまともな対応が出来るはずがない。少し長くなるが、新型発生の背景に言及する必要があろう。
スペイン風邪は、ウイルスについて何もわかっていなかった時代の出来事である。よって、成り行き任せの状況だった。具体的には、この風邪がヨーロッパで猛威を振るう前に、中国で流行していたことが明らかになっている。それがヨーロッパにパンデミックをもたらした謎解きの鍵は、第一次世界大戦だった。働き盛りの若者を大量に戦線に送っていたヨーロッパ諸国は、深刻な労働力不足に陥っていた。そこで中国労働者が出稼ぎとして上海や香港から大量に船でヨーロッパに運ばれていた。密閉された長い船旅の中で、まず風邪が蔓延した。いわば巨大なインキュベーターである。彼らはまず、イギリスの港に運ばれた模様だ。そこで兵士達に感染した。その兵士らは海を渡ってヨーロッパの戦場に送られた。そして戦線全体に拡がり、ヨーロッパ全土を覆っていった。そこから全世界へと拡がっていった。
 こういう事態になるまで対策らしきものが行われなかった。アメリカでも大流行したが、最初のうちは普通の風邪くらいに考えていたが、20歳から40歳の人々が大勢死亡する事態に直面し、人々の接触を制限するなどの対策にのり出したが、時すでに遅かった。
 以上を考えると、インフルエンザ・パンデミック発生のメカニズムが見えてくる。まずウイルスと人との巨大な接触空間と時間。次に、未知の病原体の正体がまるで分からずに行われた世界的規模の人間輸送。そして、各国における膨大な人々の接触である。これらによって、ウイルスの毒力が強まったとみるべきであろう。その条件が完全に満たされていたのがスペインカゼ発生の場合と思われる。
 ともあれ、新型インフルエンザは、特殊な歴史的、地理的、社会的環境で発生することが推認される。これまでの新型発生の背景には、政治・社会・生活環境など悪条件が揃い過ぎていたことが覗えるのである。
 
●製薬企業と医療側の経営戦略に翻弄される新型対策 
欧米を中心とする今日の医学は、西洋医学、またの名を「臓器別医学」と呼ばれている。病名のつけられたその臓器ばかりに目が奪われる医療のことだ。感染症の場合は、専らその病原菌、ウイルスを標的とした医療が徹底して行なわれる。言うまでもなくそのほとんどは、薬とワクチンである。欧米仕立ての巨利をつかむための医学の経済論理が、今、わが国でも罷り通っている。その結果が今日の徹底した薬漬け医療であり、あちこちで矛盾が噴き出している。
インフルエンザ薬タミフル(スイス・ロシュ社製、日本の発売元・中外製薬)は、重大な異常行動死や、突然死事故、死への恐怖体験などを引き起こしてきたことは、今や公然の秘密である。脳細胞にも存在するノイラミニダーゼ酵素の阻害を引き起こす「分子標的薬」としての危険性が現実のものとなっている。こうした流れの中で、タミフルの副作用を調査する厚労省の研究班ならびにその協力者らに、中外製薬から多額の資金が提供されていたことが明らかとなったが、その責任者が変わっただけで責任の所在は闇に葬られたままだ。大手製薬企業とそれを支える研究者らの、なりふり構わぬ圧力によって国の医薬行政が大きく歪められている。
インフルエンザワクチンは、流行株と不適合であれば、効果は認められないことや、数々の副作用被害などがずっと指摘されてきた。以上のような事実にもかかわらず、欧米ならびに日本の製薬企業が作るタミフルとワクチンに、国民を総動員した上で、新型に対して大量備蓄を推進しているのが、わが国の現実の姿である。

●ワクチン・タミフル至上主義の誤り
現在、国はH5N1型プレパンデミックワクチン3000万人分と、タミフル・リレンザは人口比4~5割に当たる4000万~5000万人分の大量備蓄方針を決めている。
プレパンデミックワクチンについては、過去のアメリカでの副作用事故の教訓や、どのウイルスから新型が生まれるのかが分からないことなどから、ワクチン推進派の専門家の間でも賛否両論が渦まいている。現に接種が行われている段階ですでに、接種後の注射部位の異常が66%、頭痛・発熱などの体調不良者が、28%にも上っている。新型が発生するのかどうか、被害がどのくらいになるのか、ワクチンの効果がどれくらいあるのかなど、いずれも推測の域を出ていない。これらに莫大な予算を計上しているのが実情である。また最近、変異しやすいウイルスの表面構造ではなく、変異しにくい内部たんぱく質をもとにしたワクチンが感染症研究所などの研究チームによって開発されたことが報じられた。不安定な現行ワクチンの大量備蓄の矛盾がここでも露呈した。
タミフルは、厚労省研究班によっておこなわれた調査によって「異常行動との関係が認められない」とされた。ところがその後、このデータを解析した同省調査会は、「データベースから一部別のデータが引き出されたことによる解析ミスがあった」ことを認めた。NPO法人医薬ビジランスセンターの浜六郎氏は、研究班の用いたデータを詳細に分析し、「厚労省研究班は、タミフル服用群に起きていた異常行動を、タミフル非服用群に編入するなどのテクニックで、非服用群の異常行動を多く見せる操作を行っていた」ことを具体的に明らかにした。これとは別に、耐性ウイルスの拡がりが大きな問題に発展している。厚労省調査でも97%の患者で今冬流行のAソ連型に効かなかったなどの報告が出ている。
以上述べたことは、ウイルスという病原体をワクチンとタミフルによって攻撃することを至上とする今日のインフルエンザ対策が、いわゆるEBM(Evidence Based Medicine) とは程遠いものであることを、如実に示している。

●無責任でおざなりの自然治癒対策を根本から見直せ
 風邪の季節に必ず登場する自然予防対策は、「うがい、手洗いをこまめにやろう・・・などが主体である。このような日常の生活習慣ばかりを取り上げ、少しアレンジしつつ、進歩のないうたい文句を何十年となく繰り返してきた。まことに不可解であり、国民を愚弄するものと言うほかない。当センターは、今日のインフルエンザ対策の批判だけを目的とするものではなく、体にやさしく、安全で、安上がりの合理的かつ具体性のある予防対策を訴え続けてきた。実際に風邪(インフルエンザを含む)が進みやすい時間帯の調査を実施した。その結果、夜中の時間帯に行なう「ぬれマスク法」や「予防嚥下法」などが効果的であることが判明した(臼田篤伸『かぜ症候群における咀嚼と嚥下の役割』日本プライマリ・ケア学会誌21巻1号、1998年)。また従来からある市販の風邪薬を、引き始めにすぐ家で飲むことによって、軽く治められる。自分に合った薬を常備しておくことにより、副作用の不安もなく、病院に慌てていく必要がなくなるのである。効果も怪しい上に危険と隣り合わせのワクチン・タミフルで、国民を病院に総動員する前に、本当にやるべきことは何なのかが、今厳しく問われているといわざるを得ない。

●発生源対策と水際作戦を優先課題とすることが急務
 ワクチンとタミフルを大量備蓄する目標数値だけが先行し、新型の感染被害を最少限に抑えるための総合的な議論がほとんどなされていないのが現状である。
今日の情報、通信、交通手段の進歩は、最新の情報を瞬時にもたらし、適切な対策を素早く実行できる条件を与えている。ところが、ワクチン・タミフル至上論者は、これを逆手にとって、根拠の希薄なパンデミック脅威論にすり替えている。「国内に侵入したら、あっというまに拡大する」「触れれば全身感染し、数日のうちに死に至る」などの論法が根強い。航空機を始めとする輸送機関の高速化で、たちどころに世界中に広がるともいう。
効果が不確かな上に副作用の危険性、莫大な経費と人員の確保を要するワクチン・タミフル至上論よりも先に議論すべきことがある。それが、海外発生から国内侵入に至るプロセスでの初期封じ込め対策である。これが水際作戦とも呼ばれるものであり、次のような対策が想定される。出入国時の検疫の強化、国内侵入初期の全国各地における少数患者の発生の監視、患者の隔離などの的確な感染拡大の防止、患者との接触者の追跡調査、予防対策などが挙げられる。仮に、感染が広がる気配を見せた場合には、その地域で、大勢の人の集会などの制限が自ずと必要となる。ちなみに、スペインカゼ当時、アメリカでは、感染拡大の兆候が見えたときに、イベント会場や劇場などを対象に、イベントを中止したり、大勢の人の集合場所を、早期に閉鎖した都市では被害が軽微であったのに対して、しなかった都市では、膨大な犠牲者を出したことが知られている。
新たな海外における新型発生時には、わが国として、必要に応じて専門家等を現地に派遣するとともに、十分な医薬品を提供し、速やかに適切な検査・医療が受けられるように協力しなければならない。患者の救済とともに、感染拡大阻止に最大限の努力をすることが何よりも重要である。そこではまた、日本へ向かう乗客の検疫も厳格に実施されるのは言うまでもない。
これらの対策をきちんとできる状態にしておいて、副作用を最少限に抑えられることを国民に情報公開した上で、ワクチンあるいは、新薬を補完的に準備する方策を立てるべきである。これらを前提として、最新の医学が、それぞれの状況にどのように役立てられるかを医療関係者が真剣に協議していくことが求められる。様々な問題を抱えたワクチン・タミフルを、それも何千万という単位で備蓄することにばかりに目が眩んでいる今の新型インフルエンザ対策は、根本から改めることが必要である。
なお、今日の状況下では、世界的に存在する劣悪な生活環境を改善すること、貧困の絶滅(とくにホームレスの人々の救済)、失業者対策などが、インフルエンザ流行予防の重要条件として考慮されなければならない。これらによって、人々が、十分な休養をとり、必要な医療が受けられ、体調が整えられることによって、インフルエンザの流行の拡大防止につながっていくものとなることを付言する。
 
以上、バイオハザード予防市民センターは、新型インフルエンザ問題に関する見解を表明する。

2009/4/26 日曜日

鶴岡市長逮捕、庁内に官製談合システムがある?第三者調査機関の設置を!

カテゴリー: 活動日記

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①韓日100年平和ネットワークのシンポジウムの様子、②高速道路を撤去したあとの清渓川、③旧朝鮮総督府撤去したあとの宮殿復興工事現場
22日の臨時県議会閉会後、鶴岡啓一・千葉市長が収賄容疑で逮捕というニュースを耳にしながら成田からソウルに跳んで、昨日25日、戻ってきた。
 業者の談合組織と連携する官製談合システムが千葉市庁内に確立されているのではないかという疑いを持つ。おそらく議員も無関係とは言えまい。05年当時の街路行政といえば6月14日の市長選挙に立候補を表明している前副市長の所掌のハズだ。市は独自に不正調査をするとしているが、過去の徴税事務調査を思い起こせば、行政職員は自らを守ることを最優先する。ここは権限を持った第三者機関を設置し、「脱談合」に向けた徹底した調査を市民の力で実現したいものだ。

 

さて、ソウルでは「韓日100年平和市民ネットワーク」創立集会に出席するとともに、NGO(希望製作所、研究空間「スユ+ノモ」、韓国挺身隊問題対策協議会)を訪ね、京畿市民社会フォーラムなど様々な人々と交流した。近いうちに予定している千葉と韓国の市民レベルの交流の下準備も兼ねた訪問だった。今まで韓国人、在日の方々に私は知人・友人は一人もいなかった。30年来の友人であり、日本と韓国の市民レベルの交流を活発にし東アジア共同体構築に寄与したいと熱い思いを持つ岡田卓己さん(啓明文化大学教授)が私をソウルに呼んでくれた。成田からソウルに行くのは千葉から大阪に行くのと時間的にも金銭的にも変わらない。国籍、国境を越えて市民が対話・協働する時代に入っている。今後何回かにわけてこのブログでも報告する予定だ。

● 自民党が自民党支部長・森田健作氏の偽装表示、献金疑惑の真相解明に蓋をする
  ~22日の臨時県議会で、教育委員人事議案に反対討論を行う

 22日、臨時県議会が開催された。森田新知事が「所信表明のあいさつ」をしたが、選挙中の言動と変わらないイメージとパフォーマンスだけの中身の空っぽさに驚く。「台本」がないと何も出来ない?とこれには自民党県議の方々も危機感を持ち、行政官僚の方々は自分たちの手のひらで踊るだけの知事だと確信したことだろう。

その上、偽装表示、違法献金疑惑について一言の言及も釈明もない。4月15日にわが会派は、22日の臨時議会で公職選挙法、政治資金規正法、所得税法に関する4項目の疑惑について説明責任を果たすことを文書(4月16日ブログ参照)で森田知事に申し入れていた。明らかに急施を要する事項であり、臨時議会で取り上げるにふさわしい議案だ。
そこで私たちは県民への説明責任を果たすため、臨時議会で以下のことを求めた。
① 知事の「所信表明あいさつ」に対する一般質問を行うこと。
② 知事の金銭及び虚偽事項の公表についての調査特別委員会の設置
③ 森田健作知事問責決議~八ッ場ダム事業についての公約違反
④ 「完全無所属」等の説明責任を求める決議

 これにことごとく反対したのが自民、公明だ。議会多数派と手をくめば何でもありの「八百長と学芸会」県議会だ。森田知事、自民、公明はどちらに顔を向けて政治をしているのか。

 さて、私は、県教育委員会人事案に反対の立場から討論した。現職の文部科学官僚で教育長になることが予定されている。討論原稿をそのまま以下に紹介する。

【参考】
市民ネット・社民・無所属の川本幸立です。
議案第6号、県教育委員会人事議案に同意を求めることに反対の立場から討論します。

私たちは、学校現場にかかわるさまざまな課題、問題を議会で取り上げてきました。
・県立高校校舎からの生徒の転落事故、これは過去9年間で17件発生し3人が亡くなられています
・特別指導による中途退学の強要、
・学校現場における職員によるセクハラ事件
・県立高校で築30年経過した建物が床面積ベースで5割近く百万平方メートルある中、一度も外壁塗装や屋上防水などの大規模改修が行われず、埋立地にある学校では1m近く地盤が沈下しており、コンクリートの破片落下による事故、大地震時の大規模な被害が心配される県立高校施設管理の実態です。本来大規模改修費用として毎年数十億円投入すべきところ、財源不足で放置されています。

 こうした問題を取り上げるたびに感じたのが、これらの課題、問題に対する教育委員の当事者意識の希薄(きはく)さでした。

昨年の12月議会でも指摘しましたが、
・県教育委員会会議規則第5条で委員の議案発議が認められているにもかかわらず、少なくとも過去3年間1件も委員からの議案発議はありません。
・その一方、すべての議案が、教育委員会事務方の意向に沿って何の異議もなく全員一致で採択されていることです。

教育委員がいわゆる「レイマンコントロール」にふさわしい本来の役割を果たすことは緊急の課題です。昨年の12月議会では、こうした教育委員の当事者意識の希薄(きはく)な実態から、教育委員会人事議案に反対した経緯があります。

確かに、教育行政の責任と権限を持つ教育委員の任命は知事の仕事ですが、その最終決定権は議会にあります。首長と議会が競い合って県民に説明責任を果たすという2元代表制の下、知事から提案された委員候補が、千葉県の子どもたちの教育を託すにふさわしい人材かどうか、その見識、力量をしっかりチェックすることが県民から付託された議会の責務であり、議会は県民に対する説明責任を果たさねばなりません。その点で、先ほど指摘した問題の責任の一端は議会にあります。

今回、職歴とともに「教育委員会委員候補としての考え」という1枚の文書が配布されました。これに書かれた抽象的な内容では、候補者の見識や力量について判断し、県民に対する説明責任を果たすことはそもそも不可能です。
この文書で気がついた点の内、3点指摘します。

1点目は、知事が選挙で出したいわゆるマニフェストをみると「教育再生諮問会議」(仮称)の設置、道徳教育の強化、歴史教育の見直し、民間出身の校長の採用などの言葉が並んでいます。一方、教育基本法第16条で「教育は不当な支配に服することなく」と教育委員会は首長から独立した合議制の機関として設置され、首長の指揮・命令は直接及ばないとして「教育行政の中立性」が定められています。この「中立性を遵守する姿勢」がどうかということです。

2点目は、1点目に関連することですが、「改正」教育基本法についてはふれていますが、憲法についてはふれられていません。憲法13条は「個人の尊重」を最高の価値とし、多様性を重視していますが、文書では「正義感や徳性の涵養」「心の豊かさ」などという言葉が目につきます。こうした個人の内心領域にまで踏み込むことは本来、「個人の尊重」とは相容れないことです。

3点目は、結果の公開・非公開を巡り話題となっている全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)ですが、07年度の結果については、東大の苅谷剛彦さんらが委員として参加した千葉県検証改善委員会が分析し、小中学校段階での学校改善支援プランとして、「地域や家庭の格差」を考慮した行財政面での政策の実現を県教委に求めています。現在の経済危機の中、「格差の克服」が一つのキーワードですが、文書からは「格差の克服」という観点を読み取ることはできません。
 余談になりますが、知事の選挙時のマニフェストにはセーフティネットの充実、格差の克服、人権という言葉がスッポリの抜け落ちていることをここで指摘しておきます。

 以上、「教育行政の中立性」「憲法13条の個人の尊重」「格差の克服」の3点についても教育委員候補者の姿勢が不明であり、その見識の妥当性について判断できず県民への説明責任を果たすことができないことから6号議案に反対します。

なお、最後に、教育行政の経営者の力量を判断するのに、本日のように提案をして即可決するということは県民から付託された責務を果たしていると言えるのでしょうか。委員候補の見識を直接伺い、意見交換して千葉県の教育を託すに相応しいかどうかしっかり議会が判断できる日程、手続きをとることを求めて、私の反対討論を終わります。

2009/4/20 月曜日

まかり通る「国策報道」

カテゴリー: 活動日記

 20日早朝は、「とけ・九条の会」の土気駅での駅頭活動で、「消費税増税論のゴマカシ~税金の「企業を通した分配」では内需拡大は困難」が見出しの第27号ニュースを通勤・通学途上の人々に配布する。
 財源の大半を建設国債、赤字国債の発行で補う15兆円ものバラマキ追加経済対策の政府決定に前後して、さっそく与謝野馨財務・金融・経済財政担当相が消費税増税に強い意欲を示し、消費税10%(新たな増12.5兆円)が持論の麻生首相も「消費税を含む税制の抜本的改革は必ず実施する」と明言。
15兆円のツケを消費税増税で国民に回すとは、ますます個人消費は冷え込み、貧困、格差は拡大する。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は次々と新たな方策で財政赤字を拡大することに警鐘をならし、「家計や企業のコンフィデンス(先行きへの信頼感)は、財政支出が積み上がることによってもたらされるものではない。今日の借金をどうやって返済していくのか、子や孫の負担はどうなるのか。今最も欠けているのはコンフィデンスであり、それを高めてくれる出口戦略は、景気回復のためにも需要だ」と述べている。(「毎日新聞」4月20日朝刊)

報道機関は、追加経済対策、財源、セフティネット、政治家と企業団体献金、・・などしっかり報道すべきところ、2016年夏季五輪に立候補した東京のIOCの現地調査や、MLB報道などにバカ騒ぎしている。民主党・小沢代表の進退問題の記事は多いが、本命の自民党議員への政治献金問題は下火で、東北の談合元締め「鹿島」についての記事などはさっぱり見当たらない。「国策調査」ならぬ「国策報道」と言わざるを得ない。

【参考】「とけ・九条の会」ニュース第27号から抜粋
消費税増税論のゴマカシ~税金の「企業を通じた分配」では内需拡大は困難

政府は10日、当初予算(51兆7千億円)の約3割に相当する15兆円もの過去最大規模の追加経済対策を決定しました。「100年に一度の危機」を口実に、財源の大半を建設国債と赤字国債の発行で賄うとしています。

しかし、施策内容は、①産業界(自動車、住宅、新エネルギー、電機通信など)へのバラマキ最優先と不公平性、②総合的かつ中長期的視点(たとえば環境負荷、総合交通体系、少子化対策など)の欠如、③健全な財政運営の放棄、などの問題が指摘されます。
これは、すでに実施されている2年間で5000億円の財政負担が生じる高速道路料金の値下げ(実態は、税金を使ったETC機器の販売促進事業と旧道路公団の債務肩代わり事業)と同様です。これでは、国民は将来の生活設計を描けず、消費を喚起できません。

そもそも国民の購買力=個人消費の喚起無しには内需拡大は有り得ません。そのためには、国民が安心して消費できる仕組みとして、税金の「企業を通じた分配」ではなく「人を支えあう分配」に変えなくてはなりません。

● 15兆円の大盤振る舞いは消費税の大幅アップで尻拭い
 
 さて、これだけ借金を重ねてどうするのか、さっそく与謝野馨財務・金融・経済財政担当相が消費税増税に強い意欲を示しています。麻生首相は「消費税10%」(新たな国民負担12.5兆円)が持論です。
20年前に「福祉、高齢化社会のために」導入された消費税(税収213兆円)ですが、実態は法人3税(法人税、法人住民税、法人事業税)の減収(減税182兆円)の穴埋めに消化されました。そして、消費税は収入が少ないほど負担率が重くなる不公平な税金です。本来、貧困問題への対策として、生活必需品を非課税とすることが不可欠です。

● 欧州は非課税制度で税率の割に税収が低い
 
 メディアは欧州諸国の消費税率の高さを喧伝していますが、様々な非課税制度(例えば英国では食料品、医薬品、書籍)で、税率の割に税収は低いという特徴まで伝えることを怠っています。また、欧州諸国の社会保障の財源は、事業者の負担や消費税以外の税の方が大きな割合を占めています。
 「100年に一度の経済危機」の中で、英国では付加価値税の標準税率を17.5%から15%に引き下げるなど、欧州では日本とは逆に景気回復のため消費税率を引き下げる方向にあります。

● 消費税増税の必要はない

 国の役割は富の再分配です。過去10年間で消費税率2.5%に相当する7兆円もの企業や資産家への減税が行われてきました。道路やダムなど大規模公共事業の見直し、5兆円の軍事費の大幅削減などで消費税を上げることなく医療・福祉の財源を確保できます。
 税金を私たちの社会保障や教育などの生活に投入することを選択することが肝要です。

2009/4/18 土曜日

森田健作氏、一般の「無所属」と差別化して「完全無所属」を使用したことを認める

カテゴリー: 活動日記

森田健作氏、一般の「無所属」と差別化して「完全無所属」を使用したことを認める
~16日の定例会見、なぜ政治資金収支報告書の公表を明言しないか?!

 朝刊で「東金女児殺害 容疑者を起訴」が報じられている。(「毎日新聞」4月18日朝刊) 容疑者には知的障がいがあり、約3ヶ月の精神鑑定で「善悪を判断し、行動を制御する能力はあった」とする結果が出たことから、千葉地検の石田一宏次席検事は「容疑を一貫して認めており、完全な刑事責任能力があると判断」したと語る。一方、弁護側は、容疑者の供述が二転三転しており、容疑を否認することもあることから、捜査段階で障がいに配慮した取調べが行われたかどうか調査する意向を示しているという。物証より「自白」が頼りの捜査のようだが、「自白」をめぐり地検と弁護側は完全に対立している。知的障がい者が被害者の場合、被害事実(内容、時、場所)の特定が困難として障がい者の証言の採用は困難を極めるが、被疑者の場合は、その供述は容易に採用される。報道機関は検察・警察情報を垂れ流しにするのではなく、「公正、中立」な立場で「正しい事実」を追求してもらいたいものだ。

● 森田氏自ら規定する「完全無所属」の要件すら遵守していない
 ~献金組織としての自民党「第2支部」は、秘書が起訴された「小沢問題」のダミー団体とどこが違うのか

 言葉が軽い、不用意で矛盾した発言、・・告発の翌日16日の森田健作知事の定例会見をTVで観た感想だ。「青春の巨匠」と呼ばれていたというが、ここまで軽いと、「青春」に対して失礼だと思ってしまう。話題の書「悩む力」(姜尚中著、集英社新書)には、「青春とは、無垢なまでに物事の意味を問うこと」「本来言うところの青春は、他者との間に狂おしいような関係性を求めようとするもの」(第4章 「青春」は美しいか)とあるが、森田氏はその対極の生き方をしてきたように思える。それはともかく、本来、政治家は言葉が勝負だ。こんなに軽くては、中央官僚・地方官僚・「与党」議員・他の首長の手のひらで踊らされ県民に様々な不利益をもたらしかねない。「悩む力」のない方には一刻も早く退場願いたい。

 さて、森田健作氏の公選法違反については植草一秀氏のブログ「知られざる真実」の「森田健作氏公選法235条違反でないとの情報操作」他に告発後の報道機関、「専門家」の動向も含めて的確に整理されている。

 16日の定例記者会見での知事発言の整理と感想を以下に記す。 

①「完全無所属」の意味

 森田氏は「政策を自分で考えた」「党の要職の応援を受けず、自分一人でやった」「支部への寄付金などは知事選には使わなかった」「支部を解散しようと思った」などを「完全無所属」と名乗った根拠として答えており、所定の所属党派証明書が添付されていない場合のかなり広い意味で使われる「無所属」と差別化して、「完全無所属」を使用したことを事実上認めた。
 
②「完全無所属」の実態

 森田氏は投票日においても自民党員であり、自民党東京都衆院選挙区第2支部の支部長だった。この「第2支部」は党本部公認の政党支部であり、次の衆議院選挙に出るため自民党が森田氏に与えたものだ。
また、資金管理団体「森田健作政経懇話会」(第2支部と同所、同電話番号)の05~07年の収支報告書の職業欄には「衆議院議員候補者」と記載されている。
しかし、今回のマニフェストの「1.千葉への熱き思い」では、前回選挙の敗戦の翌日、「4年間、歯を食いしばって頑張ろうと」と知事選出馬を決意したこと、「この4年間、衆院選・参院選等の誘いもあったが、私の気持ちは全くブレなかった。信念に揺るぎは無かった」として、「衆議院議員候補者」で金を集めながら、実体は知事選の準備活動をしていたことアケスケに語っている。
 選挙戦では一部の自民党県議、国会議員、一部の民主党からも応援を受けた。
 「完全無所属」を偽装するため、街頭演説は政党色を出さない、その裏で、票の取りまとめで、政党所属議員や関係組織が活発に動いたことは言うまでもないだろう。
一方、「政策を自分で考えた」というが、マニフェストは明治学院大学の 川上和久副学長(51)らと練り上げたと公表されており、「各地域の政策課題」には自民党中央や地方の要望が随所にみられる。実際は、森田氏は自民党中央から送り込まれた候補ではなかったかと疑いたくなる。
 以上のように、森田氏は自ら規定する「完全無所属」の要件すら満たしてはいない。

③ カネの流れ

 04年~07年に第2支部に企業から計1億6千万の献金があり、この内1億4400万円が懇話会に寄付されている。前回選挙が行われた05年には、この懇話会から公選法に基づく知事選確認団体「元気モリモリ、千葉を日本一にしよう会」に4500万円、森田個人に4000万円が寄付されている。
 第2支部は04年以降、後援者の会費収入はゼロ、水光熱費は一度も払っていない。企業・個人から献金を集め、その大半を懇話会にスルー、05年には知事選挙資金として使われている。前述したように、森田氏はその後の4年間、国政は眼中になく知事選にかけた、つまり、国政を目標とする第2支部の実態は知事選準備活動後の資金集めに使われたと言える。「政党支部を使った迂回献金」として政治資金規正法の虚偽記載、企業献金禁止違反の疑いもある。4年間で県内で千回以上の集会を開催し選挙に勝利したというが、その活動資金は第2支部への献金が原資ではないか。
政治資金収支報告書の公表とともに、4年間の知事選準備活動の原資について説明責任を果たすことが求められる。

● 4月16日の森田知事会見一問一答(「毎日新聞」4月17日千葉版朝刊から)

【記者】今回の告発で、自民党に所属しながら、それをことさらに隠し、無所属として戦ったことが公正な選挙を損なったのではないかと指摘されているが。
【森田】私は事実、自民党にいた。無所属で出ると決心して支部を閉めようと思い、事務所に「政党からの資金や組織からの支援は一切受けるな」と言った。解散しようと思ったが手続きが煩雑で、選挙が終わってからと。現在、事務的なことはだいたい終わり、あとは監査を受けるだけ。
【記者】自民党員なのになぜ「完全」無所属と名乗ったのか。
【知事】完全ってあれでしょ?チラシのこと言ってるでしょ?
【記者】テレビのインタビューでも完全無所属と言った。
【知事】オッケー。分かりました。例えば、私は政策は自分が考えた。推薦を受けると党の要職の方の応援があるが、私は自分一人でやった。だから完全無所属と言った。
【記者】自民党員であり、一部の自民党県議や国会議員の支援を受けて選挙戦に臨んだことと、「完全無所属」とは矛盾しないという考えか。
【森田】矛盾しない。「一部の自民党」と言うが、一部の民主党からも応援してもらった。まあ、自民党が多かったのも事実。
【記者】政治資金規正法に抵触するお金はいつ、いくら、どの企業に返還したか。
【森田】えーと、ちょっと待って。これはドン・キホーテという会社。ドン・キホーテが(外資からの出資が)50%超えてるかどうか分かんないでしょう?私も分からなかった。全然、そんな意識もなかった。事務所が弁護士と相談した結果、「何ら違法性はない」ということだったが、道義的にお返ししたほうがいいということになった。(返した)金額は480万円と聞いている。
【記者】返したのはいつからいつまでに献金された分か。
【森田】それは、ちょっと後で。詳しいこと分からないから、事務所に聞いて。
【記者】いつ返還したのか。
【森田】最近だと思うが。いや、ちょっとごめん。詳しいことは後で。後で言う。
【記者】問題の(自民党の政党支部である)「第2支部」はどういう目的で存在していたか。
【森田】浪人している人が次(の選挙)に出るため、自民党が支部をあてがう。私もそうだった。特に「森田は党勢拡大を頑張れ」と言われ、いろんな人の応援も行った。そういう意味で自民党は私にその支部を与えたのだと思う。
【記者】支部への寄付金などは今回の知事選には使わなかったということだが、それをどのような形で県民に証明するのか。
【森田】いやあの、それは政治資金規正法にのっとってやっているから、私が何をするってことではない。
【記者】政治資金収支報告書がまとまった段階で自ら公表する考えはないか。
【森田】あのー、弁護士と相談しながら考えたい。
【記者】05年から07年まで、資金管理団体の収支報告書の職業欄に「衆議院議員候補者」と記載されているが。
【森田】それは、とりあえずは衆議院。僕は衆議院で終わっているからじゃないですか。もっと詳しく知りたいんだったら、ちょっと事務所の方にもう一度確認して。
【記者】政党支部を解散しなければいけないと思ったというが・・。
【森田】それは男のけじめだ。
【記者】事務所の誰に指示したか。
【森田】もちろんもちろん。「もう解散しよう」と指示した。でも(手続きが)煩雑だから、終わったら解散しようと。
【記者】具体的に指示をしたのはいつ。
【森田】出馬の表明が終わった後。
【記者】出馬会見が終わったということか。
【森田】ちょっとそこまでは。何しろ終わった後だよ。
【記者】「完全無所属」と聞くと「自民党を辞めたのか」と思う。かなりの人が誤解したのでは。
【森田】支部を解散するということは自民党を出るということ。私自身は全然「完全」だと思っている。
【記者】選挙民が誤解した部分があったと思うが。
【森田】ああ、そうっすか。ほー。
【記者】誤解を与えてしまった点についてはどうか。
【森田】もし、そういうことがあったならば、もうちょっと何だろうな。残念だなあというような気がします。

2009/4/16 木曜日

854名が「完全無所属」の森田健作氏を公選法違反、政治資金規正法違反で千葉地検に告発状提出~千葉地検特別刑事部長も捜査に前向きの姿勢を示す

カテゴリー: 活動日記

 15日は森田健作知事「告発」日だった。
①千葉地検に告発状の提出と記者会見、
②県議会運営委員会で3会派が「百条委員会」の設置を提案、
③「市社無」会派として知事に説明責任を求める「申し入れ」書提出、
の3つだ。

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午前中、県議会議会運営委員会を傍聴、市社無、民主、共産の3会派が「知事の金銭及び虚偽事項の公表についての調査特別委員会の設置」(いわゆる「百条委員会」の設置)議案の臨時議会(22日)への全会一致での提出を求めたが、自民・公明両会派の反対で否決された。これをみても「完全無所属」知事の出自がわかろうというものだ。そもそも、首長、議会がそれぞれ競い合いながら県民への説明責任を果たすのが憲法、地方自治法に定める「二元代表制」だ。この「二元代表制」への冒涜は、「八百長と学芸会」県議会の横行と表裏一体の関係にある。

 ところで、提案した「百条委員会」の調査事項は、①選挙及び政治活動に関わる金銭上の不明の解明、②選挙及び政治活動上の虚偽事項の把握と行政事務への影響の調査及び法令との関係の解明、の2点だ。22日の臨時議会には3会派でこの「百条委員会」の設置を提案し、趣旨説明、討論を行うことになる。

午後一番、蘇我駅近くの千葉地方検察庁特別刑事部(南町分室)に告発状(告発人854名)を西島和弁護士、井村弘子・森田健作氏を告発する会代表ら総勢12名で提出。検察は特別刑事部部長らが対応し、捜査に前向きな姿勢を示した。854人の告発人の内、4分の一は県外の方で北海道から沖縄まで全国から委任状が寄せられた。検察の姿勢が全国から注目されている。

【参考】森田知事に22日の臨時県議会で説明責任を果たすことを求める「申し入れ書」

千葉県知事
森田健作 様

               申し入れ書

本日開催された議会運営委員会において、4月22日に臨時議会が召集されることが決定されました。貴職は臨時議会において新知事としての所信表明をされることを要望しました。厳粛かつ公開での本会議場において、貴職の所信表明演説は県民への説明責任を果すための絶好の機会であります。そこで、全国から注目されている以下の項目について県議会及び県民、国民に対して是非とも説明責任を果たしていただきたい。

1) 貴職が自民党の支部長でありながら「完全無所属」と選挙で公表したことについて、公職選挙法235条の虚偽の事項の公表に当たらないという説明

2) 貴職が代表の政治団体「自由民主党東京都衆議院選挙区第二支部」に外資が50%以上の企業から献金を受けていた事実と経過について政治資金規制法に基づく説明

3) 山崎派の政治団体「近未来研究会」及び衆議院議員甘利明氏の資金管理団体「甘山会」の収支報告書には貴職が代表の政治団体「森田健作政経懇話会」に前者から300万円、後者から100万円が寄付されていることが記載されている。しかるに、該当年度の「森田健作政経懇話会」の収支報告書に記載されていない理由の説明

4) 講演会の講師料や企業の広告出演料を政治活動に関わる収入として処理したことによる政治資金規制法と所得税法との関連を明らかにすること
                                      以上

                     2009年4月15日
                    「市民ネット・社民・無所属」
                     千葉県議会議員
                      大野博美
                      川本幸立
                      小宮清子
                      吉川 洋

2009/4/15 水曜日

森田健作氏の「マネーロンダリング」=「資金洗浄」感覚は?!

カテゴリー: 活動日記

    今週発売された「週刊朝日」(2009.4.24)に、「千葉県民ダマされた!?森田健作の違法献金と錬金術」の見出しで、森田知事の不明朗な「政治とカネ」、「脱税」行為、政治倫理の欠如が報じられている。
 一部抜粋する。

-03年10月、森田氏は衆院議員をやめると同時に、自身が支部長を務める「自民党東京都第4選挙区支部」を、「自民党東京都衆議院第2支部」に名称変更し、中央区の個人事務所に移していた。
 政治資金規正法では、政党の党員であり、党本部が認めた候補者しか政党支部の名称を使えないことになっている。自民党の場合、「衆議院選挙区」という名前のついた連番の支部名は「党本部がその都道府県で衆議院選挙区の空きを待つ候補者に認めている」(選対関係者)という。つまり、東京で衆議院の補欠選挙があれば公認する予備の候補者だったわけだ。
 森田氏は、選挙戦の事務所開きで、「前回の敗戦以来4年間、ずっと千葉で雪辱を期してきた」と強調していたが、資金管理団体の「森田健作政経懇話会」(代表:森田健作)の収支報告書の記載はずっと「衆議院議員候補者」のままで「千葉県知事候補者」ではなかった。-

 「第2支部」(支部長:森田健作)は04年~07年までの4年間に自民党の「衆議院議員候補者」の立場で約1億6千万円の企業団体献金を集め、「森田健作政経懇話会」(代表:森田健作)に約1億5千万円を寄付している。「第2支部」は04年以降党員からの会費収入はゼロだ。「第2支部」は自民党支部としての活動実態がなく、「森田健作政経懇話会」に献金を流すだけの組織に等しい。つまり「第2支部」は秘書が逮捕・起訴された「小沢問題」と同じ「偽装団体」の疑いが一層強くなる。「第2支部」と「森田健作政経懇話会」の会計責任者も同一人ということだから言い逃れはできないのではないか。

 この4年間、ずっと知事選の雪辱を期すために千数百回の集会を開催してきたことを自慢する森田知事、「第2支部」を使った「迂回献金」を4年間の事前選挙活動に使ってきたことは間違いないのではないか。「完全無所属」を名乗った以上、4年間の事前選挙活動に一銭も使ってはいないことを森田知事は証明しなければならない。まさか、「森田健作政経懇話会」に寄付された途端、「資金洗浄」されたと勘違いしている訳ではあるまい。

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412日に行われた「とけ・九条の会」の土気の戦跡めぐりの下見の様子。「忠魂碑」「防空壕」のうち、土気市民センターの駐車場整備に伴い、「忠魂碑」が大網街道沿いのもっとも目立つところに配置されたことが気になった


 

2009/4/13 月曜日

「森田健作氏を告発する会」が発足、告発人はすでに400人超に

カテゴリー: 活動日記

「森田健作氏を告発する会」が発足、告発人はすでに400人超に
~「国策捜査」「漆間発言」で注目される検察の姿勢

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 11日夜、「森田健作氏を告発する会」が発足した。土曜日の夜にも関わらず、会場一杯の70名の方が発足総会に駆けつけた。代表に長年、千葉の残土・産廃問題で市民運動の先頭に立ってこられた井村弘子さんを選出、西島和弁護士より、公職選挙法違反、政治資金規正法違反内容について説明があった。誰が考えても、学歴詐称や東京地検特捜部によって政治資金規正法違反で秘書が逮捕・起訴された「小沢問題」よりは悪質だ。
 

 15日午後に「告発状と告訴状」を千葉地方検察庁特別刑事部に提出し、その後、県庁内の記者クラブで会見する。これで検察が100%自民党の森田健作氏を起訴しなかったならば、「小沢問題」は国策捜査であり、漆間発言=「自民党に波及しない」が「失言」ではないことが鮮明になる。検察の姿勢が注目される。
 
【参考】TBSニュース(http://news.tbs.co.jp/20090411/newseye/tbs_newseye4105933.html

2009/4/11 土曜日

官僚の手の平で踊る森田知事、またウソを「告白」~八ツ場ダム「基本的には賛成だった」

カテゴリー: 活動日記

 政策無策、信頼できない過去・・・、ならば、できもしないこと、心にも無いことを並べ立てる、平気でウソをつく、なんでも有りだ、そして当選すればこっちのもの、自民党員で自民党支部代表、自民党の名で金集めをした「100%自民党」だから、政治資金規正法、公職選挙法に違反しても、西松建設をめぐる検察の捜査で「自民党には波及しない」と政府高官も言い放っているから大丈夫、と踏んだ。そして見抜く目のない100万県民に「間違った選択」をさせて当選。
 
 この森田氏がまた一つウソをついていたことを軽々と「告白」した。知事選中は賛否を「保留」していた八ツ場ダムについて、「基本的には賛成だった」と推進する立場を明らかにしたのだ。(「毎日新聞」千葉版4月11日朝刊)
森田氏は知事選では、「この問題は千葉県単独の事業ではないため、関係都県との調整が必要。また全体の建設費が9000億円、千葉県の負担金も780億円に及ぶことから、関係都県と協議、検討した上で対応を考えるべき。」(「八ツ場ダムをストップさせる千葉の会」の公開質問状に対する回答)、「千葉だけの問題ではなく、当選後に情報を集め精査する。軽々には判断できない」(「毎日新聞」同)などと表明していた。

 言うまでもないが、県民負担760億円(利息を含む)の八ツ場ダムは、治水・利水上も不要で環境破壊以外の何物でもないことは議会の論議、裁判でも明らかにされてきた。それでもこの事業が進められるのは中央官僚、建設業者、自民党利権族らが「おいしい」生活をしたいためだ。財政厳しい折、知事には国が押し付ける公共事業のノーという見識が求められる。八ツ場ダムはその試金石だ。
 
 森田氏は10日の「八ツ場ダム推進議員連盟1都5県の会」に急遽出席し、「基本的には賛成だった。(当選後に)県庁職員の説明も聞いた。万が一のために1都5県でスクラムを組むべきだ」と、ダム推進の立場で国に協力するとの考えを表明した。(「毎日新聞」同)

現地にも行かず、異を唱える立場の意見も聴かず、膨大な資料にも目を通さず(もっとも、「理解能力」そのものが疑わしいが)、官僚のいうがまま、精査せず軽々と判断した。
中央官僚も、検討課題山積みで実現困難な「アクアライン800円化」「成田・羽田リニア構想」を餌に、森田に「何でもOK」と言わせることができると確信したのではないか。

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