12月22日県議会本会議、不正経理問題緊急質疑報告
12月22日の12月県議会最終日の不正経理問題緊急質疑の模様を県議会HPの議会録画(県議会HPが開きます)で観ることができる。
以下に質疑、答弁の詳細を報告する。
●12月22日不正経理問題緊急質疑
【川本】 市民ネット・社民・無所属の川本幸立です。
5人目ですので、すでに質問した項目を省いて質疑します。
今回の追加調査結果について、県民から「とかけの尻尾切り、これは本当の調査ではない」「官官接待などが皆無とは信じられない。県幹部は潔癖なのか」「外郭団体の委託料、補助金の使途を厳しくチェックすべき」などという声が各方面から寄せられています。
実際、18日に配布された詳細資料に照らしても内部調査で「適正」と判断されたものの中に、起票日と伝票番号との照合での不自然なもの、ハイウェイカードの扱いについても同一人物が納品・使用管理をしており使用簿は廃棄されカードもない、あるいは使用簿の記載もないものなどが相当数見受けられます。
内部調査には一般に身内とりわけトップをかばうという限界が指摘されますが、今回の業者への「気配り」は異様とも言え、97年に内部告発で官官接待カラ出張などで50億円を優に超えるとも指摘された不正経理には蓋をしようとする姿勢からは、県民と向き合い40年間とも言われる不正経理のウミを出し切るという決意は伝わってはきません。
知事は18日「今日を境に千葉県庁は生まれ変わる」と言われましたが、文字通り「生まれ変れるかどうか」の検証作業が、実質的に今日から始まったというべきです。
「いつまでもうしろむきではダメ」「一刻も早くくぎりをつける」などという言葉で蓋をすることを県民は望んではいません。
県議会として、県民に向き合い説明責任を果たす立場から、以下質疑します。
・不適正な経理処理の要因について
【川本】最初に、不正経理に関係する法令とそれへの抵触の有無、及びその根拠について明らかにしていただきたい。また、不正経理に協力した業者の法的な責任についてどのように考えているのか伺う?
【小宮総務部長】地方公務員法第33条の信用失墜行為の禁止、「職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない」に抵触するものと考えています。
また、今回特に悪質な行為者である職員を、刑法上の業務上横領罪又は盗品に関する罪で告訴いたしました。
なお、不正経理は、業者との癒着の中で発生していることを考えれば、業者側にも一定の責任はあるものと考えますが、その一義的な責任は県職員が負うべきものと考えます。
【川本】2点目に、不正の要因について、堂本前知事、沼田元知事、関係する県幹部の方々へのヒアリングを実施したのかどうか?
【小宮総務部長】前知事、元知事については、ヒアリングを行っておりません。県幹部については、納品や使途の確認など、必要に応じてヒアリングを行っております。
【川本】3点目に、要因として、
①90年代の官官接待、カラ出張などの不正に千葉県では蓋がされ不正体質が温存されたこと、
②当時、全庁的に経理担当者に「情報公開でばれるような裏金づくりはするな」と指示があり、不正の発覚を避けるため「預け」に移行したと県庁OBが語っているように、上司の命令つまり「課長→副課長→経理担当者」の指揮命令系統で組織的に行われたこと、 の2点と密接に関係すると考えるがどうか?
【小宮総務部長】平成9年の内部告発文書について、当時真摯に対応していれば、今回のような事態は回避できた可能性はあるのではないかと考えております。
今回の不正経理問題に関し、県庁の組織全体で、長年に渡って見過ごしてきた組織責任について、本庁課長級以上の職員全てに戒告処分を行い、その責任を厳しく問うこととしました。
・2002年度(平成14年度)以前の調査について
【川本】今回の不正経理は03年度に突然始まったものではなく、02年度(H14年度)以前から継続的におこなわれてきたものと考えるのが自然だと考えます。
そこで伺う。そもそも02年度以前から行われていたと認識しているのか。
【小宮総務部長】平成15年度当初からプール金が存在することからすると、14年度以前から不正経理が行われてきたものと推測しています。
【川本】次に、全庁的に経理担当者に「情報公開でばれるような裏金づくりはするな」と指示があり、不正の発覚を避けるため「預け」に移行したという県庁OBの指摘について調査したか。
【小宮総務部長】ご指摘の点については、調査はしておりませんが、長年に亘る慣習と、内部けん制機能が働かない土壌であったと考えます。
【川本】さらに、OBを含め当時の課長、副課長、経理担当者など職員や業者に対し、どのような調査を行ったのか、その詳細について伺う。
【小宮総務部長】OBを含めた当時の職員に対しては、納品や使途の確認など、必要に応じて聴き取りを行っております。
また業者に対しても、県の支出伝票と業者帳簿の突合において、不明な点があった場合など、随時聞き取り調査を実施いたしております。
【川本】ところで、報告書では、「客観的な証拠書類等をもとに職員への確認調査ができないため、全庁的な調査を行うことは困難であると判断せざるを得ない」とし、02年度以前の調査を拒否しています。
9月県議会、12月県議会の一般質問で、わが会派は岐阜県で06年に不正が発覚した折、客観的な証拠書類がなくとも経理担当職員約850名へのアンケート調査を実施し、推計作業なども含めて92~03年度の15年間の不正経理額に利息を加算した返還総額約19億円の返還を決めたことを紹介した。そこで以下伺う。
最初に、私たちのこの指摘をどううけとめたのか。また、全庁調査は困難と判断した合理的理由、根拠について伺う。
2点目に、証拠書類がなくても岐阜県では実施した。岐阜県でできて千葉県でできないと考えたのはなぜか?
3点目に、たとえ一部であろうとも保存のある書類について不正の有無を検討すべきと考えるがいかがか。
また、報告書では、「今後、不適正な経理処理をしていた事実が判明し、明確な証拠がでてきた場合には、特別監察室において確認調査を実施し、適切な対応を図ることとする」とある。
これは、自ら調査するつもりは皆無で、文句を言うなら証拠を出せということに等しい。これは、13年前の内部告発を黙殺した理由と同じだ。どこが違うのか伺う。
【小宮総務部長】平成14年度以前の調査については、
①県の財務データが14年度以前は現存しておらず、県の支出に係る全体像が把握できないこと
②支出証拠書類の保存期間が3年又は5年であること
③14年度以前の業者帳簿の提出について、業者帳簿がないとの理由により業者から協力を得られる見込みが無いこと
などから、客観的な証拠書類等をもとにした職員への確認調査が実施できないため、平成14年度以前の全庁的な調査は困難であると判断せざるを得ませんでした。
ただし、今後、不適正な経理処理をしていた事実が判明し、明確な証拠が出てきた場合には、特別観察室において確認調査を実施し、適切な対応を図ることとしています。
【川本】業者には02年度以前の業者帳簿を保管の有無について確認した結果、保管ないということだが、これは電話で問い合わせたとのことである。業者からしっかり聴き取りをして不正額を明らかにすることも可能だ。今後、業者から聴き取りしないのか。
【小宮総務部長】プール金のある上位10業者について聞き取りを行ったところ、帳簿が無いなど、業者から協力が得られる見込みが立っていません。
【川本】02年度以前の不正経理についての明確な証拠は今まで一つもないのかどうか伺う。
【小宮総務部長】現時点において、明確かどうかは不明ですが、新聞報道のあった教育庁の支出伝票については、追跡調査の必要があると認識しており、今後、教育庁において調査するよう指示しております。
【川本】12月4日の毎日新聞が県教委の95年度支出伝票4件について「伝票の作成に関与した当時の複数の職員のうち、取材に応じた全員が不正を認めた」と報じている。
これは明らかに不正の証拠ではないのか伺う。
【鬼澤佳弘教育長】新聞報道直後、当時の担当者で、現在在籍している者に状況を再度聴取したところ、14年も前のことであり、記憶があいまいであることから、不正経理があったという確認はできませんでした。
今後、退職をした当時の担当者に聴取するとともに、必要に応じて現在の在職者にも、更に聴取するなどして、可能な限り確認をしてまいりたいと考えております。
・「預け」、業者プール金について
【川本】各業者のプール金の各年度収支で各支出分のすべてを把握し、業者帳簿との照合は全て実施したのか。またプール金の支出金の内、使途が不明のものはなかったのか。
【小宮総務部長】入手した業者帳簿には、県からの入金状況及び県への納品状況、プール金の残高が記載されているものが多く、その内容については、全て確認作業を行いました。
その中で、使途不明なものについては、県独自の納品ベースのg分類ア、イとして整理しております。
【川本】委託料調査で25所属、60件が調査されているが、すべての委託料の総額と件数はどのくらいあり、今回調査した割合はどの程度か?委託料調査は少なすぎるのではないか?
【小宮総務部長】委託料調査については、1件500万円以上の調査委託業務のうち、同一所属において複数年度同一業者に委託しているもの、又は、同一所属において単年度に複数事業で同一業者に委託しているもの等の不正の可能性が高い基準により対象所属・業者を抽出し、実施いたしました。
委託料のうち500万円以上の調査委託費の総額は約130億円、総件数は1039件であり、、今回抽出した調査件数の割合は、金額ベースでは約7%、件数ベースでは約6%となっておりますが、今後、随時実施する特別監察の中で、委託料についても引き続き調査を行ってまいります。
【川本】公社など外郭団体の調査は「今年度末を目途に取りまとめる」ということだが、すべての団体について調査するのか。また委託料についても調査すべきと考えるがいかがか。
【小宮総務部長】公社等外郭団体については、千葉県公社等運営協議会を構成する団体及び県が25%以上出損又は出資している団体、合わせて41団体に対し、県の調査に準じた需用費調査の実施を依頼しております。
また、委託料につきましては、需用費の調査の後に、対応を検討したいと考えています。
・通帳内容について
【川本】通帳について関係職員への聴き取り調査結果の詳細な情報提供を求める。情報提供するか。
【小宮総務部長】預金通帳の記載内容の使途が確認できないものについては、通帳管理者等に聴き取り調査を行い、調書を作成しておりますが、その調書については、全て警察との情報交換の中で警察に提出させていただいております。
したがって、聴き取り調書の内容を明らかにすることによって、今後の捜査に支障を及ぼす可能性があることから、提出することは差し控えさせていただきたいと思います。
・職員処分・返還金について
【川本】課長以上一律「戒告」処分とは、調査が全く不十分であることを示していると考えます。不正経理にまったく関わっていない管理職も役職に応じて一律に返還を求められます。きちんと調査できていれば、おのずから、指揮命令がはっきりとし、罪の軽重(けいちょう)で処分が変化すると考えるがいかがか。
【森田知事】調査については、使途が不明な物品等をはじめ、帳簿の再確認や追加の聴き取り等、可能な限り行いました。
今回確認された不適正な経理処理は、県庁の組織全体で、長年に渡って行われていたことから、組織責任として、幹部職員を戒告処分にしたところです。
【川本】内部けん制機能が働かないということから、管理職が管理職としての役割を果たしてこなかったことを問うのであれば、管理職手当て及び期末の役職加算を過去にさかのぼり全額返還すべきと考えるがこれについて検討したのか。
【小宮総務部長】管理職の責任を問うための方法として、管理職手当及び期末の役員加算を全額返還させるというような検討は行っていません。
なお、返還金については、何よりも管理監督者の責任が重いと考えられることから、役職に応じた区分によって管理職が重い負担をすることとしております。
・再質問
【川本】業者の法的責任についてはどのように考えるのか。
【小宮総務部長】不正経理は業者との癒着の中で発生していることを考えれば、業者にも一定責任があると考えますが、一義的には職員が責任を負うべきものと考えております。
【川本】堂本前知事にヒアリングもせずに1000万円の負担を求める理由は何か。
【小宮総務部長】調査結果の全体像を見て、総合的に判断した結果であります。
【川本】幹部職員から聴き取り調査をおこなったとのことだが、その結果を情報開示いただきたい。
【小宮総務部長】聴き取り調査の結果については、報告書の中に記載があります。また、配布した関連資料の中で、可能な限りの全ての情報を提供しております。
【川本】鍵を握る業者からは業者帳簿の写しをもらっただけで、何の聞き取りをしていない。すしを食べた、約40年前から不正はあると報道されている。
なぜ鍵となる業者に02年度以前の不正も含めてしっかり聴き取りをしないのか。
県民の疑惑に答えるためにも聴き取り調査をしっかりすべきではないか。知事答弁ください。
【小宮総務部長】平成15年度以降については、可能な限り、業者帳簿を提出してもらい、聴き取り調査を実施しております。平成14年度以前につちえは、業者帳簿がないため、協力をしていただけないということであります。
【川本】業者のプール金の返還について、県は職員や業者どちらにも返還を請求できる立場にある。少なくとも、職員が返還しきれない場合、当然業者に請求すべきと考えるがいかがか。
【小宮総務部長】プール金については、業者に早期に返還を求めてまいります。
【川本】秋田県では90年代、約44億円という多額の不正経理が明らかとなり、そこで徹底した対策がとられた。一方、千葉県では13年前に内部告発で50億円を楽に越えると指摘された官官接待やカラ出張などの不正に蓋がされた。千葉県のこの不作為の責任は重大だと考えるが、知事どう思われますか、お答えください。
【小宮総務部長】過去その時点で調査をしていれば、明らかになったものと考えます。
【川本】管理職が管理職としての職責を果たさなかったというのであれば、戒告処分など軽い処分ではなく、H20年度で約13億円という管理職手当ての過去にさかのぼっての返還を求めるべきと考える。戒告処分は6千万円程度に過ぎない。知事、なぜ管理職手当ての返還を求めないのか納得できる説明を求める。
【小宮総務部長】幹部職員については、懲戒処分を行い、かつその職責に応じた返還額を求めることで対応したいと考えております。
・再々質問
【川本】県警本部長に伺うが、業者がプール金を持っていることに関する法的責任はどうか。
【五十嵐警察本部長】業者がどういう形でお金を受けたのかなど、具体的なことが判らなければ、法的な責任について申し上げることは難しいと思います。
【川本】岐阜県でできて千葉県でできないことはない。02年度以前について不正経理額を推定の上、県民への道義的責任と損害賠償を果たすべきだ。知事が徹底的にウミを出すとい決意が本物であれば、職員アンケート、業者への聴き取りをすべきと考えるがどうか。知事に返答を求める。
【小宮総務部長】知事の命により今回の調査を実施し、調査結果を報告し、協議した上で、このような形での報告をさせていただいております。






